マンチェスター・ユナイテッドが、来シーズンのシーズンチケット販売に向けたプロモーションビデオに、オレ・グンナー・スールシャール監督を起用した。３月１日に指揮官自ら明かしている。

　監督がプロモーションビデオでクラブの“顔”となるのは一般的だが、現在のユナイテッドではそれがニュースになる。というのもスールシャール暫定監督が来シーズンも以降の去就が正式に決まっていないからだ。

　英公共放送「BBC」によると、スールシャール監督は、「わたしはもう（プロモーションビデオを）撮影したよ。ファンには来シーズンのシーズンチケットを手にしていただきたいね」と明かし、「撮影するのはおかしなことじゃなかったが、わたしが出ている宣伝を子どもたちが見て、ノルウェーに帰ることになれば、それは不思議なことだろうね」と語ったという。

　ユナイテッドは昨年12月にジョゼ・モウリーニョ前監督を解任。その直後にクラブOBのスールシャール監督を今シーズンいっぱいの暫定指揮官として招聘したが、来シーズンからの新監督については改めて選定するとしていた。
 

　だが、スールシャール監督の就任以降、チームは公式戦15試合で12勝2分け１敗と完全に復調。プレミアリーグでは４位アーセナルに勝点1差の５位と来シーズンのチャンピオンズ・リーグ（CL）出場権を争うまでに調子を上げている。さらにFAカップでも準々決勝に駒を進め、タイトルにも手が届きそうなのである。

　CL決勝トーナメント１回戦では、パリ・サンジェルマンとの第1レグで０-２とホームで敗れ、スールシャール体制で初の黒星を喫した。が、チームの復調を受け、このまま来シーズンも続投させるべきとの声は少なくない。

　プロモーションビデオの撮影は、スールシャールを正式監督とする一歩なのだろうか。今月６日敵地で行なわれるパリSGとの第2レグとともに、指揮官の今後が注目される。