開幕3試合で何が見えた? 【レアル・マドリー】のスタートを番記者が診断

カテゴリ:メガクラブ

パブロ・ポロ

2014年09月16日

ディ・マリアの穴が埋まらず…。

アトレティコとのダービーマッチを落とすなど、R・マドリーは1勝2敗と低調な滑り出し。ポロ記者が指摘する問題点とは――。 (C) Getty Images

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 リーガ・エスパニョーラの開幕3試合で、レアル・マドリーはすでに2敗を喫した。クラブの長い歴史を振り返っても、開幕から3試合で2敗したシーズンに優勝した例はない。「デシマ(10度目のチャンピオンズ・リーグ優勝)」を達成した昨シーズンのような力強さがまるで感じられない。その理由は何なのか――。
 
[考察1]
小さくないディ・マリア放出の穴
 
 カルロ・アンチェロッティ監督は昨シーズン、アンヘル・ディ・マリアのポジションを変更した。サイドから、4-3-3の左インテリオール(インサイドハーフ)へとコンバート。これが見事にハマった。チームは攻守のバランスとダイナミズムを同時に手にし、デシマへと突き進んでいった。
 
 そのディ・マリアの穴が埋まっていない。アンカーのトニ・クロースと右インテリオールのルカ・モドリッチを助ける存在が、中盤に見当たらないのだ。
 
 サミ・ケディラは故障で離脱中、ハメス・ロドリゲスはそもそも特性が違う。より前線で能力を発揮するタイプだ。
 
 ガレス・ベイルを中盤に下げる選択肢も考えられるが、そうすると前線が推進力を失う。アシエル・イジャラメンディは、まだまだ力不足のようだ。出場機会すら与えられていない。
 
 中盤の不安定は、開幕3試合で見られた共通の問題である。
 
[考察2]
依然として脆いセットプレーの守備
 
 2-4で不覚を取った2節のレアル・ソシエダ戦でも、1-2で敗れた3節アトレティコ・マドリー戦でも、セットプレーから失点した。明らかなのは集中力の欠如だ。この問題を改善しなければ、先はないだろう。
 
 2点をリードしながらまさかの大逆転で敗れたR・ソシエダ戦は、1点目と4点目をCKから奪われた。アトレティコに許した先制点もCKからだった。
 
 アンチェロッティ監督は「インテンシティーの欠如」と話しているが、それをチームに植え付けるのはほかでもない、アンチェロッティの仕事だ。
 
[考察3]
C・ロナウド依存症も相変わらず
 
 クリスチアーノ・ロナウドが解決してくれる――。決して100パーセントの状態ではなくても、ロナウドならどうにかしてくれるだろうと、誰もがどこかでエースに決定的な仕事を期待しているのだ。実際、アトレティコ戦で唯一の得点となるPKを得たのも、ドリブルで仕掛けたロナウドだった。
 
 奮起しなければならないのは、ベイルやハメス、カリム・ベンゼマだ。パーソナリティーを発揮して、前線を牽引しなければならない。
 
【記者】
Pablo POLO|MARCA
パブロ・ポロ/マルカ
スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。
【翻訳】
豊福晋
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