• トップ
  • ニュース一覧
  • 王者・川崎が手にした“ベタ引き”打開の切り札。一方でエウシーニョ離脱の右SBが不安要素に…

王者・川崎が手にした“ベタ引き”打開の切り札。一方でエウシーニョ離脱の右SBが不安要素に…

カテゴリ:Jリーグ

江藤高志

2019年02月13日

ここ数年、ゴール前にべた引きされると弱さを見せていたが…

川崎が宮崎、沖縄でのキャンプを打ち上げた。ゼロックス杯ではいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。写真:滝川敏之

画像を見る

 川崎が沖縄合宿を打ち上げた。

 宮崎で11日間。沖縄で10日間。合計21日間の合宿を通して見えたのは、昨季までのスタイルを踏襲しつつ獲得した新しい攻撃オプションと、右サイドバックの不安であろう。

 今合宿の目的の一つだった、昨季までのスタイルの確認という作業については合宿を通して行なわれており、何かが大きく変わることはなさそう。その中で最大の収穫となりそうなのが、今季の補強の目玉となるレアンドロ・ダミアンの高さを利用した攻撃だった。

 ここ数年、川崎はゴール前にベタ引きされた相手を崩しきれず、敗れる試合がいくつも見られていた。たとえば昨季はACLのグループステージ1節・上海上港戦や天皇杯・山形戦など、川崎対策としての守備固めは定番化。リーグ戦では公式戦4連敗中のC大阪との対戦や、25節で対峙したG大阪戦などが思い出される。ゴール前に5枚、6枚を並べ、さらに中盤にも4枚、3枚を置く守備はなかなか崩しにくいものがある。

 L・ダミアンの高さは、そうした守備に軸足を置く相手を崩す切り札となりうる。合宿の初期段階では、まだまだやるべきことが多そうに見えた元ブラジル代表FWだが、沖縄合宿最終日のG大阪戦で活躍。高さを活かした攻撃で得点に絡んでおり、アタッキングサッカーの新たな武器となりそうだ。

 一方で右サイドバックについてはエウシーニョ移籍の穴をどう埋めるのか模索が続きそうだ。Jクラブとの練習試合が組まれた沖縄合宿では、主に3選手が試されていた。鈴木雄斗、マギーニョ、馬渡和彰の各選手だ。

 水戸戦で起用された鈴木については、持ち前の推進力を発揮する場面が見られたが、チーム全体がコンディション不良の状態で戦っていたこともあり、アピールはできなかったとの印象を受けた。

 マギーニョについては、スピードと上下の運動量を兼ね備えており、現状で最もレギュラーに近いか。ただ、それまでの経験に引きずられているのか、若干守備に重点を置いているようなポジション取りの傾向が強いのが気になるところ。裏を気にするあまり、思い切って前に出ていけておらず、改めてエウシーニョの攻撃的なセンスが浮き彫りになった感がある。
 
 攻撃的なセンスで言えば、馬渡和彰は十分な能力をもっている。水戸戦、東京V戦で得点を決めるなどゴール前の嗅覚は示せており、その攻撃力には期待が懸かる。ただ、本人は守備面での対応で課題を口にしており、油断はなかった。

 鬼木達監督が最終的に右サイドバックにどの選手を起用するのかは分からないが、ゼロックス杯が一つの回答になりそう。注目したいポイントだ。

取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)
【関連記事】
4冠奪取のキーマンになるか?川崎期待の新助っ人レアンドロ・ダミアンが見せた能力の片鱗
中村憲剛が梶山陽平の引退セレモニーに感じたことは?「年下がピッチを去るのは…」
「年齢は関係ない」。川崎の18歳、逸材FWがレアンドロ・ダミアンに強烈なライバル心を燃やすワケ
前代未聞AT18分の清水戦で退場処分の神戸FWウェリントン、開幕から2試合の出場停止に
【移籍動向一覧】J1・J2・J3 新加入、退団、引退選手&監督動向まとめ(2/25現在)

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ