ここ数年、ゴール前にべた引きされると弱さを見せていたが…
川崎が沖縄合宿を打ち上げた。
宮崎で11日間。沖縄で10日間。合計21日間の合宿を通して見えたのは、昨季までのスタイルを踏襲しつつ獲得した新しい攻撃オプションと、右サイドバックの不安であろう。
今合宿の目的の一つだった、昨季までのスタイルの確認という作業については合宿を通して行なわれており、何かが大きく変わることはなさそう。その中で最大の収穫となりそうなのが、今季の補強の目玉となるレアンドロ・ダミアンの高さを利用した攻撃だった。
ここ数年、川崎はゴール前にベタ引きされた相手を崩しきれず、敗れる試合がいくつも見られていた。たとえば昨季はACLのグループステージ1節・上海上港戦や天皇杯・山形戦など、川崎対策としての守備固めは定番化。リーグ戦では公式戦4連敗中のC大阪との対戦や、25節で対峙したG大阪戦などが思い出される。ゴール前に5枚、6枚を並べ、さらに中盤にも4枚、3枚を置く守備はなかなか崩しにくいものがある。
L・ダミアンの高さは、そうした守備に軸足を置く相手を崩す切り札となりうる。合宿の初期段階では、まだまだやるべきことが多そうに見えた元ブラジル代表FWだが、沖縄合宿最終日のG大阪戦で活躍。高さを活かした攻撃で得点に絡んでおり、アタッキングサッカーの新たな武器となりそうだ。
一方で右サイドバックについてはエウシーニョ移籍の穴をどう埋めるのか模索が続きそうだ。Jクラブとの練習試合が組まれた沖縄合宿では、主に3選手が試されていた。鈴木雄斗、マギーニョ、馬渡和彰の各選手だ。
水戸戦で起用された鈴木については、持ち前の推進力を発揮する場面が見られたが、チーム全体がコンディション不良の状態で戦っていたこともあり、アピールはできなかったとの印象を受けた。
マギーニョについては、スピードと上下の運動量を兼ね備えており、現状で最もレギュラーに近いか。ただ、それまでの経験に引きずられているのか、若干守備に重点を置いているようなポジション取りの傾向が強いのが気になるところ。裏を気にするあまり、思い切って前に出ていけておらず、改めてエウシーニョの攻撃的なセンスが浮き彫りになった感がある。
宮崎で11日間。沖縄で10日間。合計21日間の合宿を通して見えたのは、昨季までのスタイルを踏襲しつつ獲得した新しい攻撃オプションと、右サイドバックの不安であろう。
今合宿の目的の一つだった、昨季までのスタイルの確認という作業については合宿を通して行なわれており、何かが大きく変わることはなさそう。その中で最大の収穫となりそうなのが、今季の補強の目玉となるレアンドロ・ダミアンの高さを利用した攻撃だった。
ここ数年、川崎はゴール前にベタ引きされた相手を崩しきれず、敗れる試合がいくつも見られていた。たとえば昨季はACLのグループステージ1節・上海上港戦や天皇杯・山形戦など、川崎対策としての守備固めは定番化。リーグ戦では公式戦4連敗中のC大阪との対戦や、25節で対峙したG大阪戦などが思い出される。ゴール前に5枚、6枚を並べ、さらに中盤にも4枚、3枚を置く守備はなかなか崩しにくいものがある。
L・ダミアンの高さは、そうした守備に軸足を置く相手を崩す切り札となりうる。合宿の初期段階では、まだまだやるべきことが多そうに見えた元ブラジル代表FWだが、沖縄合宿最終日のG大阪戦で活躍。高さを活かした攻撃で得点に絡んでおり、アタッキングサッカーの新たな武器となりそうだ。
一方で右サイドバックについてはエウシーニョ移籍の穴をどう埋めるのか模索が続きそうだ。Jクラブとの練習試合が組まれた沖縄合宿では、主に3選手が試されていた。鈴木雄斗、マギーニョ、馬渡和彰の各選手だ。
水戸戦で起用された鈴木については、持ち前の推進力を発揮する場面が見られたが、チーム全体がコンディション不良の状態で戦っていたこともあり、アピールはできなかったとの印象を受けた。
マギーニョについては、スピードと上下の運動量を兼ね備えており、現状で最もレギュラーに近いか。ただ、それまでの経験に引きずられているのか、若干守備に重点を置いているようなポジション取りの傾向が強いのが気になるところ。裏を気にするあまり、思い切って前に出ていけておらず、改めてエウシーニョの攻撃的なセンスが浮き彫りになった感がある。
攻撃的なセンスで言えば、馬渡和彰は十分な能力をもっている。水戸戦、東京V戦で得点を決めるなどゴール前の嗅覚は示せており、その攻撃力には期待が懸かる。ただ、本人は守備面での対応で課題を口にしており、油断はなかった。
鬼木達監督が最終的に右サイドバックにどの選手を起用するのかは分からないが、ゼロックス杯が一つの回答になりそう。注目したいポイントだ。
取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)
鬼木達監督が最終的に右サイドバックにどの選手を起用するのかは分からないが、ゼロックス杯が一つの回答になりそう。注目したいポイントだ。
取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)