トップ下、左サイド、1トップを担った伊藤

失点は防いだものの、長時間での数的不利という重いハンデをチームに与えてしまった酒井。次節以降も出場停止となる。写真は退場となり、相手選手に慰められた場面。 (C) Getty Images
2月2日、ブンデスリーガ2部の第20節が行なわれ、ハンブルクは0-2でアルミニア・ビーレフェルトに敗れた。
首位ハンブルクが14位ビーレフェルトのホームに乗り込んだ一戦、酒井高徳は右SBとして全試合スタメン入りを継続し、前節で9試合ぶりの先発出場を果たした伊藤達哉は、今節も左インサイドハーフで試合開始の瞬間をピッチ上で迎えた。
ハンブルクは3分に連係プレーからナレイがDFひとりをかわしてファーストシュート。その後も各選手が頻繁にポジションを変えてビーレフェルトを翻弄するなど、良いかたちで試合を進める。
首位ハンブルクが14位ビーレフェルトのホームに乗り込んだ一戦、酒井高徳は右SBとして全試合スタメン入りを継続し、前節で9試合ぶりの先発出場を果たした伊藤達哉は、今節も左インサイドハーフで試合開始の瞬間をピッチ上で迎えた。
ハンブルクは3分に連係プレーからナレイがDFひとりをかわしてファーストシュート。その後も各選手が頻繁にポジションを変えてビーレフェルトを翻弄するなど、良いかたちで試合を進める。
ところが12分、カウンターからフォグルザマーに抜け出され、追走した酒井が背後から倒して一発退場を宣告されてしまう。これにより右SBに移ったバグノマンの代わりに、伊藤は2列目左サイドを担うこととなった。
ここから試合の様相は変わり、数的優位のビーレフェルトがアウェーチームを押し込む。そして19分、左サイドでFKを得ると、ゴール前に入ったボールをニアに走り込んだフォグルザマーが飛び上がって足を高く上げながらボレーで押し込み、先制ゴールを挙げた。
リードを奪って勢いに乗るビーレフェルトに対し、ハンブルクはスペースを空けることで相手のスピーディーな攻撃を許し、ドリブルで振り切られる場面が多く見られるようになる。
そんなプレーから26分に左サイドでFKを与えると、クリアボールをヤボに拾われて強烈なシュートを浴びる。これはGKポラースベックが好反応で防いだものの、こぼれ球を拾われ、パスをダイレクトで叩いたヤボの地を這うようなシュートを今度は止めることができず、点差を広げられた。
ますます厳しい状況に追い込まれたハンブルクは、32分、久々に攻撃に転じてD・サントスがミドルシュートを放つ。そこから攻撃の頻度は高まっていったものの、それは常に相手のカウンターの脅威にさらされてのものとなった。
伊藤は途中から中央にポジションを移し、1トップ、時にトップ下を務め、得意のドリブルでの仕掛けではなく、主にパス出しで攻撃に絡むという、これまでにない役割を担うこととなった。
後半、ハンブルクは選手交代で守備のテコ入れをして、立ち上がりから反撃を開始。伊藤はトップとして、DFラインの裏に出たボールを追う姿が何度も見られる。
62分にはエズジャンを投入して攻撃の活性化を図り、すぐにそのエズジャンからパスを受けた伊藤がペナルティーエリアに侵入したところで相手DFに背後から寄せられて倒れるが、ファウル(=PK)は認められない。
守備への意識をより強めたビーレフェルトに対し、ハンブルクはボールポゼッションで上回りながら、ボールを回してチャンスを窺うが、決定的な場面を作るまでには至らず、逆にルーズボールを拾われ、カウンターなどから危ないシュートを幾度も浴びる。
85分、ハンブルクはエズジャンのスルーパスを受けて伊藤がGKと1対1の決定機を迎えるが、GKオルテガにシュートコースを塞がれてこれを活かせない。そしてこれが、アウェーチームにとって最後のチャンスとなった。
伊藤は慣れない役割で奮闘し、14試合ぶりのフル出場を果たしたが、結果を出すことはできなかった。ハンブルクは2試合ぶりの敗戦。完封負けは0-5の大敗を喫した6節ヤン・レーゲンスブルク戦以来である。次節は2月11日、ディナモ・ドレスデンとホームで対戦する。