１月25日（現地時間）、リーグ・アン第22節が行なわれ、マルセイユは１-２でリールに敗れた。
 
　前節カーン戦で実に公式戦10試合ぶりに勝利を挙げた７位のマルセイユが、２連勝中の２位リールをホーム・ヴェロドロームに迎えた一戦。２日前に加入した注目のイタリア代表FW、バロテッリはベンチで新天地での初戦を迎えた。
 
　マルセイユは試合開始から敵陣に攻め入り、２分には左サイドからカウンターを仕掛け、トバンが決定的なダイレクトボレー。これはDFにブロックされるも、２分後、右サイドのクロスをミトログルが頭で折り返し、ラドニッチが押し込んでゴールネットを揺らす。

 
　早々のゴールに沸き立つヴェロドローム。しかし、ここでVARが導入され、検証の結果、ミトログルがオフサイドを取られて、マルセイユの先制点は無効とされた。
 
　その後も、しばらくマルセイユはリールを押し込み続け、幾度かチャンスを創出。32分、サールが右サイドを突破して入れたクロスが、相手DFの伸ばした足でコースが変わり、GKメニャンに当たってわずかに枠を逸れるという惜しい場面を迎える。
 
　対するリールは、19分に縦パスを受けたバンバがドリブル突破を仕掛けてマルセイユ守備陣を混乱させ、最初のチャンスを作る。時間の経過とともにボールポゼッションを高めていったアウェーチームは44分、セキが右サイドから高速ドリブルでペナルティーエリアに侵入する。
 
　これに対してマルセイユは、グスタボがスライディングでCKに逃げる。ピンチをしのいだかに見えたが、VARによってセキへのファウルが認められ、PKを献上してしまう。リールはペペがGKマンダンダの逆を突いて決め、アディショナルタイムで先制に成功した。
 
　後半、ホームチームが最初に仕掛け、リールがすぐに反撃。マルセイユのファウルで両チームがややエキサイトした57分、スタンドから爆竹が投げ込まれたことで、審判は選手をロッカールームに引き揚げさせる。
 
　40分近い中断の後、再び選手たちはピッチに姿を見せ、試合は再開。マルセイユは60分、CKからストロートマンがフリーでヘディングシュートを放つが、枠を捉えられない。
 
　ここからしばらくは静かな展開が続いたが、66分にリールのレオンが警告を受けると、その１分後、マルセイユはトバンがコネに対するファウルで一発退場。さらにリールはゼカが70分にイエローカードを掲げられるなど、荒れ模様となる。
 
　そんななか、73分にカマラに代わってピッチに立ったバロテッリが、新天地デビューを飾る。同時にミトログルに代えてエヌジエが投入され、数的の不利のマルセイユが攻撃の活性化を図った。
 
　バロテッリは75分、エリア外からファーストシュート。クロスバーを大きく越えたものの、ヴェロドロームのファンを沸かせる。
 
　リードを維持するリールは80分、カウンターからペペがエリアに侵入、グスタボをフェイントで翻弄してからフィニッシュまで持ち込むも枠外。対するマルセイユも、攻撃参加のアマビが遠めからのシュートをメニャンに浴びせる。84分、アウェーチームはバンバが縦パスに抜け出してGKと１対１の決定機を迎えたが、シュートはゴール前を通過していった。
 
　最終盤に入って両チームともに動きは激しくなり、バロテッリは混戦からでも積極的にシュートを放ち、リールはカウンターから好位置でFKを獲得し、メンデスが直接狙う。バロテッリはアディショナルタイム、エヌジエが頭で落としたところをダイレクトで強烈に叩いたが、ボールはわずかにゴール右外に逸れていった。
 
　１点を求めて必死に攻めたマルセイユだが、94分、カウンターを食らい、イコネのラストパスを受けたペペに決定的なゴールを許してしまう。
 
　ほぼ勝敗は決したものの、直後のCK、バロテッリは打点の高い見事なヘディングシュートを叩き込んで、早くも新天地で初ゴールを決めた。
 
　試合終了の後、マルセイユの選手は審判に詰め寄り、観客がピッチに乱入するなど、最後までヴェロドロームは混乱に包まれた。