シメオネの批判にやり返したクルトワだったが…
エル・ブランコ(白い巨人の意。マドリーの愛称)の守護神がバッシングに晒されている。
現地時間12月15日に行なわれたラ・リーガ第16節のラージョ・バジェカーノ戦を1-0で制したレアル・マドリーは、19日の鹿島アントラーズとのクラブ・ワールドカップ準決勝へ向けてアブダビに降り立った。
前人未到の世界3連覇に挑むマドリーだが、守護神ティボー・クルトワへ非難の声が集中している。
事の発端は、宿敵アトレティコ・マドリーの指揮官ディエゴ・シメオネの相次ぐマドリー批判にある。稀代のモチベーターとして知られるアルゼンチン人監督は、これまでに次のような発言を繰り返してきた。
「マドリー、バルサとの差だって? 予算の4億ユーロ(約520億円)くらいだよ」
「リーガの審判? 私はもう知っている。なぜ、アトレティコが国内の戦いよりもチャンピオンズ・リーグを勝ち取る可能性が高いのかをね」
「クルトワはマドリーに移籍してから、世界最高のGKとなった。彼が私のチームにいたとき、世界最高の称号を得たのはケイラー・ナバスだったね……」
現地時間12月15日に行なわれたラ・リーガ第16節のラージョ・バジェカーノ戦を1-0で制したレアル・マドリーは、19日の鹿島アントラーズとのクラブ・ワールドカップ準決勝へ向けてアブダビに降り立った。
前人未到の世界3連覇に挑むマドリーだが、守護神ティボー・クルトワへ非難の声が集中している。
事の発端は、宿敵アトレティコ・マドリーの指揮官ディエゴ・シメオネの相次ぐマドリー批判にある。稀代のモチベーターとして知られるアルゼンチン人監督は、これまでに次のような発言を繰り返してきた。
「マドリー、バルサとの差だって? 予算の4億ユーロ(約520億円)くらいだよ」
「リーガの審判? 私はもう知っている。なぜ、アトレティコが国内の戦いよりもチャンピオンズ・リーグを勝ち取る可能性が高いのかをね」
「クルトワはマドリーに移籍してから、世界最高のGKとなった。彼が私のチームにいたとき、世界最高の称号を得たのはケイラー・ナバスだったね……」
この相次ぐマドリーへの非難に業を煮やしたクルトワはラージョ戦の直後に「シメオネは自分のファンから人気を得るためにマドリーを批判するんだ」と言い返す。
「マドリーが世界最高のクラブだから、彼はいつもダメージを与えようとする。あらゆる意見に敬意を持たなくてはならない。それぞれが個人的な意見を口にできるわけだからね。ただ僕は、アトレティコに3年いたわけだけど、彼は、世界最高のチームであるマドリーと争うとき、いつもファンの支持を得るような発言をするんだよ」
「僕を過小評価するのはフェアじゃない。ヤン・オブラク(アトレティコのGK)だって偉大だし、FIFAの年間優秀選手賞では、もっと得票数を得るべきだった。けど、あれは多くの人間が投票するものなんだよ」
「僕を攻撃するなら本当に頑張らなければいけないと思う。でも、僕たちは別に不快でもないさ。このフットボールの世界がどういうものなのかも、自分がどんな功績を残したのかも、僕は理解しているからね」
2011年から約3年間、アトレティコでプレーして、シメオネの薫陶を受けたベルギー代表GKが、その恩師を非難したことで、現地メディアでは批判の声が続出しているのだ。
というのも、アトレティコ在籍時代にクルトワは、「飛ばない奴はマドリー野郎」と自軍ファンを煽ったり、時にはマドリーを揶揄する卑猥なチャントを叫んでいたことが判明。これらが、今回のシメオネ批判に対する「支離滅裂なのではないか?」との声に繋がっているのだ。
ツイッターではクルトワのシメオネ批判に意見するファンのコメントが散見。スペイン紙『Marca』がそのコメントを紹介している。
「元アトレティコとは思えない」
「恩知らずで、恥知らず」
「シメオネは真実を言っただけ。クルトワはあらゆる面でレベルが下がっている」
「ありえない批判だ。君がアトレティコで何をやっていたかを僕らは知っている」
「これがマドリディスモ(マドリー主義)に染まった男の証だ」
今夏にチェルシーからマドリーへ入団したクルトワは、勝てなければ、良いパフォーマンスができなければ、あらゆる非難に晒される“エル・ブランコ”でプレーする厳しさを身をもって体験しているのかもしれない。