12月14日、広島県内で２種年代最高峰の戦いプレミアリーグのプレーオフ１回戦が行なわれた。

　昨年まではプレミアリーグ参入戦として実施されていた今大会は、来季のプレミアリーグ昇格を決めるラストサバイバル。参加チームは各地域のプリンスリーグ（２部相当）を勝ち抜いた16クラブで、４チーム×４ブロックに分けてトーナメントを行ない、各トーナメントの勝者４チームが来季の昇格を勝ち取れるレギュレーションだ。
 
　１回戦から注目カードが続出した今回のプレーオフ。Ａブロックでは、今冬の選手権で優勝候補の一角に挙げられる大津と名門・静岡学園が相まみえた。
 
　試合は序盤からいきなりスコアが動く。開始３分に大竹悠聖のＰＫで大津が先行すると、静岡学園は19分に松村優太のゴールで即座に追い付く。その後は静岡学園が押し込む展開となるなか、２点目を奪ったのは大津だ。40分に速攻を仕掛けると、エース・水野雄太が個人技で打開してゴール前の奥原零偉にラストパス。これを難なく決め、前半終了間際に貴重な勝ち越し点を奪った。
 
　後半に入っても大津は守勢に回ったが、湘南入団内定の福島隼斗とＵ－18日本代表の吉村仁志のＣＢコンビを軸に相手のアタックを跳ね返していく。すると、終了間際の89分。守備陣の奮戦に攻撃陣が応える。ゴール前でＦＫを獲得し、松原亘紀が右足で直接捻じ込んで勝利を決定づける３点目を奪取。試合は３－１でタイムアップとなり、大津が16日の決定戦へと駒を進めた。

　同ブロックの残る１試合は、矢板中央と立正大淞南の選手権出場校同士の対戦。なかなか均衡が崩れないなか、ゲームを動かしたのはフィジカル能力の高さで分があった矢板中央だ。前半35分にロングスローから伊藤恵亮がネットを揺らし、これが決勝点。初のプレミアリーグ参入まであと１勝へと迫った。

　Bブロックでは東海大仰星と仙台ユースが対戦。スコアが動いたのは後半だ。０－０で迎えた後半の47分に東海大仰星が矢野修大のゴールで先制。続く57分にも仲本樹の一撃でさらにリードを広げる。これで前に出るしかなくなった仙台は反転攻勢を仕掛け、75分に山下諒時がネットを揺らして１点差にすると、試合終了間際90＋３分に吉田騎が起死回生の同点弾。延長戦は互いに決め手を欠き、試合の行方はPK戦に委ねられたが、最後は東海大仰星が勝ち切った。
 
　Ｂブロックの残る１試合は、大宮ユースが鳥栖ユースを撃破。１年でのプレミアリーグ復帰を目指すオレンジ軍団は27分にトップ昇格内定の吉永昇偉のゴールで先行すると、終了間際の45＋１分に高田颯也が追加点。後半に入っても勢いは止まらず、60分に高田がこの日２点目となる得点を奪う。守っても最終ラインが高い集中力を発揮し、３－０で初戦をモノにした。

【PHOTO】2019Ｊクラブ・新卒入団＆昇格内定～高校・ユース編