マンチェスター・ユナイテッドに電撃加入してから約１年。アレクシス・サンチェスは、アーセナル時代に誇っていた切れ味鋭いドリブルが完全に鳴りを潜め、今シーズンは公式戦12試合に出場し、いまだ１ゴールに留まっている。

　現地11月29日の練習中にハムストリングを負傷し、約６週間の離脱が決定したサンチェス。年明けまで母国でリハビリを兼ねた治療に励むというチリ代表FWは、一部のメディアで来年１月にオープンする冬の移籍市場でパリ・サンジェルマンに移籍するとも報じられている。

　そのユナイテッド退団を裏付ける理由は様々だ。これまでには、シャイな性格のサンチェスがポール・ポグバら奔放な性格の持ち主が多いチームに打ち解けられずにいることや、ジョゼ・モウリーニョの守備ありきの戦術に不満を抱いていることも報じられてきた。

　そんななか、英紙『Mirror』が新たに伝えたのは、ドレッシングルーム内での不満だ。サンチェスのロッカーの隣にはドリンクなどを保管する冷蔵庫が置かれているようで、これが空けられるたびに冷気を浴びているというチリ代表FWは、耐えがたいストレスを抱えているというのだ。

　一見すると、かなりのこじつけのように思えるニュースだが、『Mirror』は、その情報が確かなものである証拠として、ユナイテッド関係者のコメントを紹介している。

「サンチェスは、冷蔵庫が開かれる度にずっと冷気を受けることになっており、そのことにかなりの不満を持っている。ドレッシングルームはせわしないもので、冷蔵庫は試合前に何度も開けられる。ハーフタイムにも、試合後にも、だ。そのたびにサンチェスは迷惑していて、何とか改善するよう何度かスタッフも呼び出されている。選手の快適さと幸福は、試合のために重要なエリアであるドレッシングルームでは大切になる」

　現状に“幸福”を感じられていないとされたサンチェスは、英メディアが指摘する通り、来る移籍市場で新天地を目指すのか？ ユナイテッドとの契約は2022年６月までとなっているため、仮に移籍する場合には違約金を含めたそれ相応の金額が必要になりそうだが……。