プレミアリーグで首位を快走する今シーズンのマンチェスター・シティが、公式戦で唯一の黒星を、しかも本拠地エティハドで喫した相手がリヨンだ。ファビアン・デルフとフェルナンジーニョのいずれも不用意なミスから２点を叩き込まれ、１-２で敗れたのがCL１節のゲームだった。
 
　マンCにとっては、いわばリベンジマッチ。ジョゼップ・グアルディオラ監督が過信や気の緩みを敗因として挙げたそのリヨン戦以降、公式戦12勝１分けと完全に本来の姿を取り戻したマンCは、自信を持って敵地グルパマ・スタディウムに乗り込むはずだ。
 
　懸念は故障者の多さ。とくにインサイドハーフは再び怪我に倒れたケビン・デ・ブルイネに加え、ベルナルド・シウバ、イルカイ・ギュンドアンの欠場が濃厚で、ダビド・シルバが好調を維持しているとはいえ構成力は幾分落ちるだろう。

　代役としてインサイドハーフの一角を務める可能性が高いのは、若手逸材のフィル・フォデン。グアルディオラ監督が大きな期待を寄せる18歳が、マンCにとってのキーマンと言えるかもしれない。
 

　対するリヨンは、ホームゲームとはいえ我慢の時間帯が多くなるはずだ。もっとも、ベストの布陣を組めないマンＣに付け入る隙はあるだろう。
 
　前回の対戦同様、激しいプレッシングで相手のミスを誘発すれば、前線には完全に殻を突き破った印象のメンフィス・デパイ、リヨン・ユースが生んだ近年の最高傑作とも謳われる逸材ウセム・アウアー、ロシア・ワールドカップでフランス代表の優勝に貢献したナビル・フェキルと決定的な仕事ができるタレントが揃っているだけに、鋭いカウンターから一気にゴールを陥れることは可能だ。
 
　４節を終えて２位につけるリヨンだが、この一戦を落とせば３位ホッフェンハイム（勝点３差）にその座を追い落とされる危険もあり、その意味でもチームのモチベーションは高いはず。プレミアリーグ王者に土をつけた１節の再現も、十分にありえる。