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「こういう時にライバル関係なんてない」エバートンDFが重症の“宿敵ファン”に65万円を寄付

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年11月07日

「団結しなければならない」と訴えて寄付を決断。

宿敵であるリバプール・ファンの重体を聞き、即座に行動に移したコールマン。その振る舞いはプロフェッショナルとしての鏡だ。 (C) Getty Images

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 同じ街を拠点とする2チームが激しいライバル関係にあるのは当たり前だ。だが、不幸に見舞われた人を助けるのに、どちらのクラブの人間か、どちらのチームを応援しているかは関係ない。エバートンのとある選手がそれを証明してくれた。

 英紙『Guardian』によると、エバートンに所属するアイルランド代表DFのシェイマス・コールマンは、リバプールのサポーターで、重傷を負ったショーン・コックスさんを支えるための基金に5000ユーロ(約65万円)を寄付したという。

 コックスさんが悲劇に見舞われたのは、今年4月24日のことだ。チャンピオンズ・リーグ準決勝第1レグの試合前に、ローマのサポーターに急襲され、一時は昏睡状態に陥るほどの重症を負った。

 先月末の地元紙『Liverpool ECHO』によると、コックスさんの夫人は、その後、愛する夫が意識を取り戻し、「イエス」、「ノー」と口にするなどコミュニケーションが取れるレベルにまで回復していることをしながらも、いまだリハビリ生活を送っているという。

 そんななか、寄付サイト『GoFundMe』で、3人の子どもも含めたコックスさん一家を支えようというページが立ち上がった。そこに5000ユーロを寄付したのが、コックスさんと同じアイルランド出身のコールマンだ。

『Guardian』によれば、コールマンは、「団結しなければいけない。だからこそサッカーは素晴らしいのだと思う」と述べている。

「こういうことに関しては、ライバル関係なんてなくなるものだ。エンブレムやユニホームじゃなく、自分のチームを応援しようとして、不幸にもああなってしまったひとりの人を見るべきだ」

 さらにコールマンは、「SNSでリバプールの監督も寄付したと知った」と、ユルゲン・クロップ監督の行為に触発されたと続けている

「そして寄付ページへのリンクがあったんだ。自分の名前も出したかった。時に注目を集めることにつながるからね。リバプールとか、エバートンとかって問題じゃないんだ。大切なのは、不運にも思いもしなかったことに見舞われた人を思うことなんだよ。道端でリバプールのファンに会った時、彼らは呼び止めて『本当にありがとう』と感謝してくれた」

 なお、『GoFundMe』のページで、コックスさんへの寄付額は20万ユーロ(約2600万円)を超えている。
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