「先の読めない、奇跡的で素晴らしいゲーム」
鹿島アントラーズの栄光に彩られた歴史に、またひとつの名勝負が刻まれた。
水曜日に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、水原三星(韓国)対鹿島の第2レグは、息をもつかせぬシーソーゲームとなった。後半に5ゴールが飛び交ったゲームは3-3のドローで終了。2戦合計6-5でアウェーチームが制し、初のファイナル進出を決めたのだ。
韓国メディアもこの大一番を軒並み速報。国内最大の発行部数を誇る『朝鮮日報』は「大声援と熱狂も虚しく、水原が惜敗を喫する」と銘打ち、マッチサマリーを掲載した。
まず同紙が大々的に書き綴ったのは、「クォン・スンテの戦い」だ。もちろんそれは鹿島の元韓国代表GKのこと。第1レグで水原の選手に対して頭突きをするような仕草を見せたが、この行為が問題視されていたのだろう。今回の第2レグを前に同胞であるはずのスンテに対する反感がファンの間で高まり、国内メディアもその動静に注目を寄せていたのだ。
『朝鮮日報』はこう報じている。
「それはもはや“クォン・スンテの戦い”とも言うべき苛烈なものとなった。試合の1時間前から鹿島サポーターが『スンテは韓国ナンバー1のキーパー! 俺たちは彼とともに闘う!』とチャントを歌えば、水原サポーターが大ブーイングでかき消す。試合が始まるとその度合いはさらに強くなり、クォン・スンテがキックしてもキャッチしても激しい野次が大音量で響き渡った。はたして必要な行為だっただろうか? 彼は3失点こそ喫したが結果的にスーパーなプレーを随所で見せ、鹿島の勝利に貢献してみせたのだ」
水曜日に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝、水原三星(韓国)対鹿島の第2レグは、息をもつかせぬシーソーゲームとなった。後半に5ゴールが飛び交ったゲームは3-3のドローで終了。2戦合計6-5でアウェーチームが制し、初のファイナル進出を決めたのだ。
韓国メディアもこの大一番を軒並み速報。国内最大の発行部数を誇る『朝鮮日報』は「大声援と熱狂も虚しく、水原が惜敗を喫する」と銘打ち、マッチサマリーを掲載した。
まず同紙が大々的に書き綴ったのは、「クォン・スンテの戦い」だ。もちろんそれは鹿島の元韓国代表GKのこと。第1レグで水原の選手に対して頭突きをするような仕草を見せたが、この行為が問題視されていたのだろう。今回の第2レグを前に同胞であるはずのスンテに対する反感がファンの間で高まり、国内メディアもその動静に注目を寄せていたのだ。
『朝鮮日報』はこう報じている。
「それはもはや“クォン・スンテの戦い”とも言うべき苛烈なものとなった。試合の1時間前から鹿島サポーターが『スンテは韓国ナンバー1のキーパー! 俺たちは彼とともに闘う!』とチャントを歌えば、水原サポーターが大ブーイングでかき消す。試合が始まるとその度合いはさらに強くなり、クォン・スンテがキックしてもキャッチしても激しい野次が大音量で響き渡った。はたして必要な行為だっただろうか? 彼は3失点こそ喫したが結果的にスーパーなプレーを随所で見せ、鹿島の勝利に貢献してみせたのだ」
そして後半、試合は目まぐるしく動いた。同紙はこう評している。
「前半眠っていた水原攻撃陣は一気に目覚め、鹿島を土壇場まで追い詰めた。3-1と2点のリードを奪い、トータルスコアでも俄然優位に立った時は、スタジアムは沸騰した窯のごとくヒートアップしたものだ。だが、悩ましい守備陣が堪え切れなかった。そこから立て続けに2点を奪われてしまうのだ。鹿島の突風に屈した水原に、もはや反撃の余力は残っていなかった。16年ぶりのアジア制覇の夢は露と消えたのである。まさに先の読めない逆転ドラマ。奇跡的で素晴らしいゲームだった」
水原での死闘をモノにし、ついに悲願のビッグタイトルに王手をかけた19冠王者。決勝の相手はイランのペルセポリスで、第1レグ(11月3日)はカシマで、第2レグ(同10日)はテヘランで開催される。どちらが勝っても初のACL優勝だ。
「前半眠っていた水原攻撃陣は一気に目覚め、鹿島を土壇場まで追い詰めた。3-1と2点のリードを奪い、トータルスコアでも俄然優位に立った時は、スタジアムは沸騰した窯のごとくヒートアップしたものだ。だが、悩ましい守備陣が堪え切れなかった。そこから立て続けに2点を奪われてしまうのだ。鹿島の突風に屈した水原に、もはや反撃の余力は残っていなかった。16年ぶりのアジア制覇の夢は露と消えたのである。まさに先の読めない逆転ドラマ。奇跡的で素晴らしいゲームだった」
水原での死闘をモノにし、ついに悲願のビッグタイトルに王手をかけた19冠王者。決勝の相手はイランのペルセポリスで、第1レグ(11月3日)はカシマで、第2レグ(同10日)はテヘランで開催される。どちらが勝っても初のACL優勝だ。