「迷惑をかけたみんなのためにも、自分が頑張らなければいけないと思った」
ともに選手権優勝経験がある名門同士の対戦となったこの試合。1回戦屈指の好カードを動かしたのは、怪我から復帰し、今シーズン公式戦初出場となったエースだった。
広島皆実のナンバー10を背負うMF梶原亮は、名門のエースとして今年、チームの軸となるはずだった。しかし、3月上旬の広島ユースとの練習試合で左膝外側半月板損傷の重傷を負い戦列を離れることになった。2位を走るプリンスリーグ中国も、全国の切符を勝ち取ったインターハイ広島県予選も、彼はピッチの外から見続けることになった。
そして、インターハイ初戦の2週間前から復帰し、練習試合には時間限定で出場できるまでになった。
「インターハイは仲間に連れて来てもらった場所。出場するなら絶対に結果を残さないといけないと思っていた」
鵬翔戦はベンチスタートだった。しかし、すぐに出番がやってきた。0-0で迎えた前半25分、1年生FWの藤井敦仁に代わって投入された。
「3年生レギュラーの(佐藤)笑也が怪我をして、藤井が抜擢された。その藤井に代わっての投入だったので、今まで(自分が怪我をして)迷惑をかけたみんなや笑也のためにも、自分が頑張らないといけないと思った」
投入の際、藤井潔監督から「みんな気持ちが入りすぎているから、落ち着かせてほしい」との声を受けた。仲間と指揮官の思いを背負ってピッチに入ると、積極果敢に前に仕掛ける姿勢を見せながらも、ボールをキープしてリズムを作るなど、効果的なプレーを見せた。
この思いが後半26分に結実する。鵬翔がGKにバックパスした時、「早くマイボールにしたい一心で走った」と、梶原がプレスに行く。そして、「GKのキックを飛んでプレッシャーを掛けようと思ったけど、ワントラップしたので、飛ばずにそのまま詰めようと思った」と、ボールをキープした鵬翔GK原田健次郎に迫ると、慌てた原田のキックを足に当て、こぼれたボールを無人のゴールに押し込んだ。
広島皆実のナンバー10を背負うMF梶原亮は、名門のエースとして今年、チームの軸となるはずだった。しかし、3月上旬の広島ユースとの練習試合で左膝外側半月板損傷の重傷を負い戦列を離れることになった。2位を走るプリンスリーグ中国も、全国の切符を勝ち取ったインターハイ広島県予選も、彼はピッチの外から見続けることになった。
そして、インターハイ初戦の2週間前から復帰し、練習試合には時間限定で出場できるまでになった。
「インターハイは仲間に連れて来てもらった場所。出場するなら絶対に結果を残さないといけないと思っていた」
鵬翔戦はベンチスタートだった。しかし、すぐに出番がやってきた。0-0で迎えた前半25分、1年生FWの藤井敦仁に代わって投入された。
「3年生レギュラーの(佐藤)笑也が怪我をして、藤井が抜擢された。その藤井に代わっての投入だったので、今まで(自分が怪我をして)迷惑をかけたみんなや笑也のためにも、自分が頑張らないといけないと思った」
投入の際、藤井潔監督から「みんな気持ちが入りすぎているから、落ち着かせてほしい」との声を受けた。仲間と指揮官の思いを背負ってピッチに入ると、積極果敢に前に仕掛ける姿勢を見せながらも、ボールをキープしてリズムを作るなど、効果的なプレーを見せた。
この思いが後半26分に結実する。鵬翔がGKにバックパスした時、「早くマイボールにしたい一心で走った」と、梶原がプレスに行く。そして、「GKのキックを飛んでプレッシャーを掛けようと思ったけど、ワントラップしたので、飛ばずにそのまま詰めようと思った」と、ボールをキープした鵬翔GK原田健次郎に迫ると、慌てた原田のキックを足に当て、こぼれたボールを無人のゴールに押し込んだ。
0-0の均衡をエースの復帰弾で破ったことで、チームは勢いづき、65分に見事な崩しからMF丸川太誠が追加点。その後、パワープレーに出た鵬翔に1点を返されるが、リードを守りきり、熱戦を2-1で制した。
「ゴールはみんながこれまで引っ張ってきてくれたから。今度は自分がチームを引っ張っていきたい」
充実の笑顔を見せたエース。今季初の公式戦、初ゴールという勢いを持って、次なる難敵・市立船橋を相手に、その責務を全うすべくモチベーションを上げている。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「ゴールはみんながこれまで引っ張ってきてくれたから。今度は自分がチームを引っ張っていきたい」
充実の笑顔を見せたエース。今季初の公式戦、初ゴールという勢いを持って、次なる難敵・市立船橋を相手に、その責務を全うすべくモチベーションを上げている。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)