伊藤は途中出場で左サイドを活性化させたが…
9月30日、ブンデスリーガ2部の第8節が行なわれ、ハンブルクとザンクトパウリの一戦はスコアレスドローに終わった。
実に7年半ぶりに実現した「ハンブルク・ダービー」。大観衆を集めて行なわれた一戦、ホームのハンブルクでは酒井高徳が定位置の右SBでスタメン入り、そして伊藤達哉、ザンクトパウリの宮市亮はそれぞれ、ベンチで試合開始を迎えた。
ハンブルク3位、ザンクトパウリ7位、しかも勝点差わずか1ということもあり、ともに気合が入り、局面での当たりは激しくなるが、同時に先に点を失いたくないという慎重さも窺え、なかなか敵陣深くに入っていくことができない。
実に7年半ぶりに実現した「ハンブルク・ダービー」。大観衆を集めて行なわれた一戦、ホームのハンブルクでは酒井高徳が定位置の右SBでスタメン入り、そして伊藤達哉、ザンクトパウリの宮市亮はそれぞれ、ベンチで試合開始を迎えた。
ハンブルク3位、ザンクトパウリ7位、しかも勝点差わずか1ということもあり、ともに気合が入り、局面での当たりは激しくなるが、同時に先に点を失いたくないという慎重さも窺え、なかなか敵陣深くに入っていくことができない。
激しくも堅い戦いのなかでで最初にシュートを放ったのはアウェーチーム。7分に得たFKで、クノルがゴール前に入れたボールにフルムが頭で合わせたが、GKポラースベックにキャッチされる。
一方、ボールポゼッションで大きく上回るハンブルクは、25分にD・サントスのCKをニアでベイツが頭で軌道を変えるが、ゴール前を通過。さらに39分には、攻め上がった酒井のクロスにCFのアルプが合わせるも、クロスバーを越えた。
ザンクトパウリは44分、スローインを受けた左SBのブバッラがゴールライン沿いにドリブルで突き進んで、マイナスのパス。受けたダーリは得点機を迎えるが、シュートはDFにブロックされる。その直後にも、ディアマンタコスがシュートチャンスを得るも、これも活かせず、スコアレスで前半を終えた。
ボールを支配して繋いでいくハンブルクと、守備の意識を強く持ち、攻撃では縦に長いボールを頻繁に入れていくザンクトパウリ、というのが前半の両チームのスタイルだったが、後半は勝点3を意識してか、アウェーチームがより攻撃面で積極性を増す。
対するハンブルクは53分、ハントに代えて伊藤を投入。それまで左サイドでプレーしていたファン・ヒチャンが右に移り、伊藤は定位置の左に入った。
彼の登場で左サイドが活性化され、D・サントスとの連係でチャンスに結びつきそうな場面も生まれるが、逆にザンクトパウリはやはり左サイドからの攻めからディアマンタコスがヘディングシュートを放った。
60分、ハンブルクに決定機が訪れる。マンガラのスルーパスを受けたファン・ヒチャンが、一度はシュートのタイミングを逸するも、強引に進んでフィニッシュ。しかし、ボールはわずかにゴール右外に逸れていった。
ホームチームは65分にファン・ヒチャンを下げ、スピードのあるナレイを送り出し、右サイドに置く。より攻撃の活性化を図り、ナレイ自身にシュートチャンスも訪れるが、しっかりミートせずにゴールは生まれない。
さらに72分にFWのラソッガを投入したハンブルクに対し、ザンクトパウリも直後に長身のフェールマンを起用し、互いに勝負をかける。
終盤、互いに遠めからのシュートでゴールを狙うも、枠を捉えることはできず。伊藤は左サイドで、回数は少ないながらも、前を向いてボールを持った際には積極的な仕掛けを見せ、縦への突破やカットインなど、プレーに変化をつけてチャンスを作ろうとするが、相手DFにしっかり対応される。
ザンクトパウリは終了間際、クノルが前が空いた状態でチャンスを迎えるもシュートは枠を外れ、さらにシャヒンの特大のロングシュートがポラースベックを襲ったが、これもゴール前で弾き出された。
互いの意地を見せながらも、決定的な場面は少ないまま、久々のダービーは終了。ハンブルクはこれで前節に続いてのスコアレスドローで3戦連続勝ちなしとなり、ザンクトパウリは2連勝の後の引き分けとなった。
なお、宮市に出番は訪れず、このカードでの「日本人対決」は実現しなかった。
次節、ハンブルクは10月6日にアウェーでダルムシュタットと、ザンクトパウリは7日にパダーボルンをホームに迎える。