2冠を達成した一昨シーズンのように。

マドリーBが主戦となる18歳の超逸材ヴィニシウスも、アトレティコ戦の終盤にわずかな時間ながら出場し、ついに公式戦でのトップデビューを飾った。今後出場時間を増やしていけるか注目だ。(C)Getty Images
「我々はカレンダーに即した戦い方をする必要がある。これから持ち駒をフルに活用していくつもりだ」
第5節のエスパニョール戦を前に、レアル・マドリーのジュレン・ロペテギ監督はローテーション制の本格導入を宣言した。
マドリーは開幕以来、ケイラー・ナバスとティボー・クルトワが定位置を分け合うGKを除いて、ダニエル・カルバハル、ラファエル・ヴァランヌ、セルヒオ・ラモス、ナチョ、マルセロ、カゼミーロ、トニ・クロース、ダニ・セバジョス、ルカ・モドリッチ、イスコ、マルコ・アセンシオ、ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマのフィールドプレーヤー13選手を、ほぼ固定して戦ってきた。
一方で、アルバロ・オドリオソラ、セルヒオ・レギロン、ヘスス・バジェホ、マルコス・ジョレンテ、フェデリコ・バルベルデ、ルーカス・バスケス、ヴィニシウス・ジュニオール、マリアーノ・ディアスの8選手は出番が限られた。
怪我が完全に癒えたオドリオソラは、今後出場機会を増やしていくことが期待される。また、マドリーBで4試合・3得点と結果を残しているヴィニシウスにも、これからチャンスが巡ってきそうだ。
対照的に、バジェホとバルベルデは今夏にロペテギ監督によるCBとセントラルMFの補強のリクエストがフロントによって拒絶されたために残留が決まった、という経緯があり、チーム内でのヒエラルキーは依然として低いままだ。
そのロペテギ監督の就任と、マテオ・コバチッチの移籍(チェルシーへ)を境にヒエラルキーを高めたのがセバジョスだ。
逆に昨シーズン、ジネディーヌ・ジダン前監督の下でアセンシオとベイルの控えとして存在感を放ったL・バスケスは、第4節を終えた時点での総出場時間が76分と、昨シーズン同時期の228分に比べて大幅に減少させている。
主力以外では、前述したオドリオソラ、ヴィニシウス、L・バスケスに、今夏にリヨンから買い戻したカンテラーノ、マリアーノを含めた4選手が、今後準レギュラー格として起用されていくことになりそうだ。
一昨シーズン、マドリーがラ・リーガとCLの2冠を達成した際にカギを握ったのが、こうしたセカンド・ユニットの活躍だった。翻って昨シーズンはペペ、ハメス・ロドリゲス、アルバロ・モラタらの流出によるベンチメンバーの弱体化が、早々にリーガの優勝争いから脱落する原因となった。
はたしてロペテギ監督は、宣言通りに持ち駒をフル活用できるのか。指揮官の采配に注目だ。
文●パブロ・ペレス(エル・パイス紙/レアル・マドリー番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
怪我が完全に癒えたオドリオソラは、今後出場機会を増やしていくことが期待される。また、マドリーBで4試合・3得点と結果を残しているヴィニシウスにも、これからチャンスが巡ってきそうだ。
対照的に、バジェホとバルベルデは今夏にロペテギ監督によるCBとセントラルMFの補強のリクエストがフロントによって拒絶されたために残留が決まった、という経緯があり、チーム内でのヒエラルキーは依然として低いままだ。
そのロペテギ監督の就任と、マテオ・コバチッチの移籍(チェルシーへ)を境にヒエラルキーを高めたのがセバジョスだ。
逆に昨シーズン、ジネディーヌ・ジダン前監督の下でアセンシオとベイルの控えとして存在感を放ったL・バスケスは、第4節を終えた時点での総出場時間が76分と、昨シーズン同時期の228分に比べて大幅に減少させている。
主力以外では、前述したオドリオソラ、ヴィニシウス、L・バスケスに、今夏にリヨンから買い戻したカンテラーノ、マリアーノを含めた4選手が、今後準レギュラー格として起用されていくことになりそうだ。
一昨シーズン、マドリーがラ・リーガとCLの2冠を達成した際にカギを握ったのが、こうしたセカンド・ユニットの活躍だった。翻って昨シーズンはペペ、ハメス・ロドリゲス、アルバロ・モラタらの流出によるベンチメンバーの弱体化が、早々にリーガの優勝争いから脱落する原因となった。
はたしてロペテギ監督は、宣言通りに持ち駒をフル活用できるのか。指揮官の采配に注目だ。
文●パブロ・ペレス(エル・パイス紙/レアル・マドリー番記者)
翻訳:下村正幸
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