４位・仙台と18位・長崎、ともに布陣は３-４-２-１というミラーゲームは、長崎が勝点３を手中に収めるという結果になった。

　試合開始から15分までは仙台の右サイド、野津田と蜂須賀のコンビが長崎の守備陣を切り崩すが、得点に結びつかない。一方の長崎は１トップの鈴木武蔵とサイドを起点に攻撃を組み立て、少しずつ敵陣深くへ攻め込んでいく。

　27分にはペナルティエリア左で、野津田からボールを奪った翁長が中央へカットイン。枠内へ鋭いミドルシュートを放つが、これは仙台の日本代表GK、シュミットの好セーブに遭ってしまう。39分にも前節でハットトリックを達成した鈴木へのラストパスをシュミットが堅実なセーブで、ピンチを凌いだ。

　仙台は42分に野津田のミドルシュートをGK徳重が弾き、こぼれ球を拾った蜂須賀が中央エリアへマイナス気味にパスすると関口がダイレクトシュート。流れるような連係プレーだったが、これは惜しくもゴールマウス右に外れる。

　お互いに一歩も譲らず、前半はスコアレスドローで終了した。
 

　後半はともにメンバー変更せずにスタート。

　後半立ち上がりの56分、58分と立て続けに鈴木が個人技でDFをかわしてシュートという見せ場を作るが、やはりシュミットの好セーブに阻まれる。

　試合が動いたのは79分、ディフェンスラインから交代で入ったファンマへのフィードに対し、シュミットが反応。ゴールを飛び出しクリアしたものの、そのボールが長崎の澤田のもとへ。澤田はそれを胸で落とし、きっちり無人のゴールに流し込んだ。澤田にとって、25試合ぶりの得点が、決勝点となった。

　仙台は81分に梁勇基を投入して反撃を試みるが、最後まで長崎の堅い守備を崩せなかった。

　長崎は名古屋、仙台と上位チームを下して２連勝。勝点を27に伸ばして残留争いで上を行くG大阪、柏、鳥栖を勝点３差で追走する。長崎は次節、再びホームで川崎と対戦する。