インターハイ（高校総体）の地区予選が６月３日、全国各地で開催され、13府県で代表が決まった。

　決勝戦ラッシュとなったこの日の注目は福岡のファイナルだ。プレミアリーグEASTに参戦し、今季も充実の戦力を有する東福岡は、県下のライバル・筑陽学園と対戦。前半16分に昨季の主将で今季からG大阪でプレーをする福田湧矢の実弟・福田翔生が値千金の先制ゴールを奪うと、後半28分にはU-16日本代表歴を持つ荒木遼太郎が２点目を決める。その後、１点を返されたが、試合終了間際にエース・大森真吾がダメ押し弾。３－１の快勝で７年連続16回目となる夏の全国へ駒を進めた。

　その他でも強豪校が全国行きのチケットを獲得している。

　静岡決勝は、藤枝東と清水桜が丘の名門対決が実現。点の取り合いとなったが、延長戦の末に藤枝東が５－３で勝利を収め、インターハイに挑むことが決まった。実に11年ぶり13回目の出場だ。

　福島を制したのは東北の雄・尚志。帝京安積を相手に前半を２－１で折り返すと、後半に10番の伊藤綾汰が３点目を奪って勝負に蹴りを付けた。こちらは９年連続11回目の夏の大舞台となる。

　富山はプレミアリーグEASTの富山一が高岡一を撃破。接戦となったが、１－０で制して２年連続27回目のインターハイへ挑む。

　一方、京都では近年安定した強さを発揮していた京都橘が敗退。２－０で古都の強豪校を破った東山が６年ぶり２度目の出場を決めた。

　大阪では１位となった関大北陽が、現校名となってからは初のインターハイ出場を確定させている。旧校名の北陽時代を含めると17年ぶり22回目の出場。かつて大阪を席捲した古豪が久々に全国の舞台に参戦する。２位はプレミアリーグWEST組の阪南大高となり、第２代表として三重の地に赴く。

　その他では、松本国際（長野）、羽黒（山形）、一条（奈良）、前原（沖縄）、福井商（福井）、新潟明訓（新潟）が全国行きのチケットを手に入れている。

　２日までに決まった10チームを加え、三重インターハイへの参戦を決めたのは23チームとなったが、２回戦が行なわれた長崎では名将・小嶺忠敏監督率いる長崎総科大附が敗退。今春、C大阪U-18から加入した昨秋のU-17W杯出場者・鈴木冬一を欠いたチームは、長崎日大を相手に１－１のままＰＫ戦にもつれ込んで早々に姿を消した。４日は全国屈指の強豪校・青森山田が登場する青森決勝など、７県で代表が決まる。

　また、16チームで争われる女子（開催地・静岡、８月１日開幕）も関東で代表校が決定。３日に関東大会の準決勝が行なわれ、３チームに与えられる出場枠のうちふたつを星槎国際湘南（神奈川）と前橋育英（群馬）が獲得した。残るもう１枠は、明日４日に行なわれる３位決定戦で確定。対戦カードは日本航空（山梨）ｖｓ十文字（東京）となっている。

　夏の大舞台を巡る熱き戦いで、明日はどのチームが歓喜の瞬間を迎えるのだろうか。