「俺の手に懸かっている」熱血監督の下、リオを目指すU-21日本代表が合宿

カテゴリ:日本代表

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2014年06月10日

手倉森監督の「特別レッスン」でSBの守備強化

リオ五輪を目指すU-21日本代表がトレーニングキャンプを実施。最終日には大学生との練習試合が予定されている。 (C) SOCCER DIGEST

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 2016年のリオ五輪を目指すU-21日本代表候補が、6月9日から大阪府内でキャンプを実施。初日は、J-22選抜として前日にJ3のFC琉球戦に出場した選手たちはリカバリーで終えたが、2日目は午前と午後の2部構成で、チーム全体での本格的なトレーニングを行なった。
 
 午前の部では、攻撃陣はコンビネーションからシュートへ持って行く形を反復、守備陣はゴール前でのクリアに重点を置いた練習などを消化した。午後の部では、ポゼッションやビルドアップからのフィニッシュ、ピッチをコンパクトにしたゲーム形式のメニューに汗を流した。
 
 ミーティングでは、映像を使ったり、ディスカッションをするなかで改めてチームコンセプトを確認し合ったという。手倉森誠監督は選手たちの理解度について「しっかり整理できている。バランスのとれたオーガナイズとは何かとか、そこはみんな意識しているし、3月のキャンプの時よりも飲み込みは早い」と語り、「彼らはここからさらに伸びていく世代。俺の手に懸かっている」と言葉に力を込めた。
 
 午前の練習を終えた後には、伊東幸敏、前貴之、山中亮輔、佐藤和樹、小山内貴哉らSB候補を集めて、手倉森監督自らが守備に関する〝特別レッスン″を行なった。その意図を、指揮官は次のように明かす。

選手たちの成長は「俺の手に懸かっている」と意気込む手倉森監督。指導にも熱が入る。 (C) SOCCER DIGEST

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「攻撃面では良いものを持っているけど、守備面で少しウイークな部分が目立った。ただ、それはこの世代ではある意味、当然だと思っているし、彼らの攻撃力を活かすためには、守備を少し安定させる必要性を感じた。これは意識の問題で、『ボールを取ってやる!』と思っていても、取れない状況も理解して、クロスを上げさせないとか、そこを整理できなければ痛い目に遭う、と。まだまだ身につけなければいけない部分は多い。でも、ひとつずつ修正していけば、より良いDFになっていくはず」
 
 レッスンを受けた山中は、「簡単にクロスを上げさせてほしくないと言われました。ボールを取りにいく意識が強すぎても抜かれてしまう場合もあるので、まずはクロスを上げさせないことを第一に考え、たとえクロスを上げられても、(コースを)限定できていればCBが撥ね返せる」と、指揮官の意図を汲む。
 
 こうした手倉森監督のきめ細やかな指導に対しては、「守備に関してはすごく厳しいというか、突き詰めていく監督だと思います。DFとしてプレーする以上、最低限のことができなければピッチにも立てないはずだし、試合でもしっかり出していきたい」とその表情を引き締めていた。
 
 11日には大学選抜との練習試合が予定されている。特別レッスンで刺激を受けた選手たちは、どんなパフォーマンスで指揮官の期待に応えるのか。そして、リオ五輪を狙うすべての招集メンバーにとっても、格好のアピールの場となる。

取材・文:広島由寛(週刊サッカーダイジェスト)
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