開始23分で3点目を挙げてほぼ勝負を決する
3月31日(現地時間)、ブンデスリーガ第28節が行なわれ、バイエルンが6-0でドルトムントを下した。
この一戦、首位バイエルンのリーガ6連覇が決まる可能性もあったが、先に試合を行なった2位シャルケがフライブルクを2-0で下したことで、歓喜の瞬間は先送りとなった。
リーガでは98試合目、公式戦では120試合目となる伝統の「デア・クラシカー」。先に仕掛けたのはホームのバイエルンで、3分に浮き球をうまく捌いたミュラーがファーストシュートを放つ。一方、3位ドルトムントもバチュアイがクロスに頭で合わせ、ゲッツェがこぼれ球を叩くなど、フィニッシュまで結び付けた。
この一戦、首位バイエルンのリーガ6連覇が決まる可能性もあったが、先に試合を行なった2位シャルケがフライブルクを2-0で下したことで、歓喜の瞬間は先送りとなった。
リーガでは98試合目、公式戦では120試合目となる伝統の「デア・クラシカー」。先に仕掛けたのはホームのバイエルンで、3分に浮き球をうまく捌いたミュラーがファーストシュートを放つ。一方、3位ドルトムントもバチュアイがクロスに頭で合わせ、ゲッツェがこぼれ球を叩くなど、フィニッシュまで結び付けた。
互いに積極的な姿勢を見せた試合は、5分で早くも動く。ミュラーのスルーパスで抜け出したレバンドフスキが冷静にGKビュルキを破り、バイエルンが先制点を奪ったのだ。
バイエルンは9分にも、ミュラーが右サイドで粘ってクロスを入れると、ファーサイドで受けたリベリがフリーでゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドとして取り消される。
助かったドルトムントは、主に右サイドを起点とした攻撃からチャンスを作り、シュールレ、ゲッツェ、プリシッチ、ダフードらが惜しいシュートを放つ。序盤のバイエルンは守備で時折、隙を見せたことで、アウェーチームも幾度かゴールに近付いた。
しかし、攻勢のバイエルンは14分、バイタルエリアでのパスワークでドルトムントに揺さぶりをかけてから、ハメスが左に流すと、アラバのグラウンダーでの折り返しをダイレクトで叩いて追加点を奪う。
さらに23分、ハメスが敵陣でカストロからボールをカットすると、レバンドフスキが持ち込んで左のハメスへ。浮き球でのクロスには、ゴール前へ走り込んだミュラーがダイレクトボレーで合わせ、リードを3点に広げた。
衝撃的とも言える展開となった伝統の一戦。この頃には、バイエルンは余裕を持ってボールを繋ぎ、隙を突いては相手守備陣に脅威を与えていく。一方、ドルトムントはそれまでのように攻撃で良さを見せられなくなり、試合はワンサイドゲームとなっていった。
44分、バイエルンはリベリがペナルティーエリアに侵入。技術と巧みな身体の入れ方でピシュチェクをかわしてからシュート。ゴール前を横切るボールに対し、レバンドフスキが足を伸ばして4点目のゴールを決め、自身はクラシカーでの通算得点を歴代単独2位浮上となる10に伸ばす。
さらにアディショナルタイムには、再び敵陣でのボールカットから、リベリがハメスとのパス交換で抜け出し、ボールを浮かせながらゴールに流し込んで、バイエルンは前半のうちに5点のリードを奪ってしまった。
ドルトムントにとっては悪夢のような45分間に……。29分でカストロを下げてヴァイグルを投入するなど、何とか流れを変えようとするも全く効果なし。勝点では18の大差をつけられているとはいえ、ここまで力の差を見せ付けられるとは思っていなかっただろう。
すでに勝負ありの状況で迎えた後半も、バイエルンは容赦せず、攻守でドルトムントに凄まじい圧力をかけていく。62分、ここまで何度もカットインからのシュートを見せていたロッベンのスルーパスでエリア内に入ったミュラーが粘ってマイナスに折り返すと、ハメスが合わせたが、ソクラティスが何とかブロックした。
対するドルトムントは、何とか1点を奪おうとボールを敵陣に運び、サイドの攻略や縦パスでバイエルンの堅守を崩そうとするが、最後のところで封じられる。67分、ピッチを広く使った展開を経て、ダフードからパスを受けたゲッツェがエリアの外からシュートを放ったが、これはポストにはね返された。
さらに80分には、左からのクロスを走り込んできたピシュチェクがダイレクトで合わせ(GK正面)、その1分後にも交代出場のフィリップが抜け出してGKウルライヒをかわそうとしたが、いずれもゴールには結び付かない。
バイエルンは74分にレバンドフスキがゴール正面から惜しいシュートを放って以降は、決定的な場面を作れずにいたが、87分、ミュラーとのパス交換で右サイドを抜け出した交代出場のキミッヒがクロスを入れると、レバンドフスキが難なく押し込んで、ハットトリックを達成した。
全く無理をする必要のなかったバイエルンは、さすがに後半は時間とともに相手への圧力は弱まっていったものの、それでも要所を締めたプレーでドルトムントを完封。ライバル相手に、歴史的とも言える大勝利を飾った。
改めて国内では敵なしであることを示した王者は、4月3日のチャンピオンズ・リーグ準々決勝セビージャ戦を経て、7日、2位以下の結果に関係なく、勝てば6連覇決定となる29節アウクスブルク戦(アウェー)に臨む。