守備は危なげなかったが攻撃に課題残す

果敢に1対1の勝負を挑んでクロスを上げた長友の姿勢は相手にとって脅威になったはずだが、最後の部分には改良の余地がある。 (C) Getty Images

ガラタサライでの初勝利。そこに少なからず貢献できたことで、今後、さらにチームに溶け込んでいけるだろう。長友は55番、18番は2ゴールのゴミス。 (C) Getty Images
2月8日(現地時間)、テュルキエ・クパシ(トルコ国内カップ)準々決勝・第2レグが行なわれ、ガラタサライは4-1でコンヤスポルを下した。
4日前のシュペルリギ(トルコ1部リーグ)第20節、シワススポル戦でガラタサライでのデビュー戦を飾った長友佑都は、この試合でも左SBとしてスタメン出場を果たした。
シワススポル戦では攻守のクオリティーが非常に低く、1-2の敗北を喫したガラタサライだが、この試合では立ち上がりから攻勢に立ち、3分にはFWゴミスが振り向きざまにファーストシュートを放つ。
その後もポゼッションでは相手を上回り、敵陣に攻め入ったが、先制点はアウェーのコンヤスポルが奪われる。14分、フォファナに右サイドを破られて独走を許し、ペナルティーエリア内ではDFがフェイントであっさりかわされ、GKムスレラの牙城は破られた。
DFラインの裏を衝かれて失点を喫したガラタサライ。しかし、ここで崩れることはなく、その3分後、CKからの攻撃で、シナンが左サイドから上げたクロスをセルダルが頭でゴール左隅に運んで同点ゴールを決めた。
前半のガラタサライは、中盤でのプレッシャーも強く、相手に自由を与えずに好位置でボールを奪ってチャンスを作り出す場面が幾度も見られた。フィニッシュがわずかに枠を外れたり、ラストパスの精度を欠いたりして勝ち越しはならなかったものの、4日前に比べれば、明らかにそのプレーは良くなっていた。
守備についても、失点の場面以外では決定的なピンチは訪れず。長友も左サイドで相手にチャンスを作らせず、一度だけクロスを許したものの、クリアされて戻ってきた浮き球に対してはしっかり競り勝って二次攻撃を防いだ。
攻撃での長友は、今回もマイボール時には高い位置を保ち、機を見て前のスペースに飛び出していったが、4日前と違ったのは、そこに味方からボールが出ることだった。前回は無駄走りが多かったが、今回は何度もスルーパスが通ったのは、組織としての進歩とも言えよう。
長友はそこから1対1で仕掛ける積極性を見せ、前半はクロスを幾度も入れたが、グラウンダーでゴミスに通した5分のプレー以外は、味方に合わせることはできなかった。
しかし後半に入って7分、彼のクロスが勝ち越しゴールの起点となった。左サイドからゴール前にボールが入ると、味方がブラインドになったコンヤスポルのDFが処理を誤る。こぼれたボールの先にはフリーのゴミスが待ち構えており、力強いシュートでゴールを決めた。
リードを奪ったガラタサライは、その後も試合を優勢に進め、60分にはカウンターで右サイドのフェグーリからのスルーパスを受けたゴミスが強烈なシュートを放ち、65分にはシナンの左からのクロスをフェグーリが頭で合わせたが、いずれもGKカールグレンの正面に飛び、決定機を活かせない。
75分にもスピーディーなパスワークを経てエリア前でボールを受けたゴミスが素早い反転から決定的なシュートを放つも、またしてもカールグレンの好守に阻まれる。しかし88分、再びスルーパスで抜け出した彼は、独走からカールグレンをかわして自身2点目を決めた。
さらにアディショナルタイムには、ゴミスの巧みなシュートをカールグレンが弾いたところをロドリゲスが詰めて、ホームチームはダメを押した。
ガラタサライは守備では時折、コンヤスポルの攻撃を受け、ゴール前にボールを入れられたものの、冷静に対処して決定機を作らせず、シュートも遠めからのものに限定。注目された相手の新加入選手、エトー(先発出場で58分に交代)にも効果的なプレーを許さなかった。
長友も、前回のような守備でヒヤリとさせられるプレーはほとんどなし。マークするボラを封じ、スプリント勝負でも負けることなく、巧みに腕を使って逆に相手のファウルを誘発するような狡猾さも見せた。
しかし攻撃ではやはり、クロスの精度の低さに課題を残した。勝ち越し点を演出した場面(これも相手のミス)以外で、効果的だったのは1本ぐらい。味方の絶妙なスルーパスで抜け出し、余裕を持ってボールを入れる機会もありながら、あっさりクリアされるのではあまりに勿体ない。
シナンが左サイドからのクロスを2本とも味方にしっかり合わせたことで、より長友の拙さが際立ってしまった。精度もさることながら、コースやタイミングも含めた工夫が必要なのかもしれない。
2月1日の第1レグを2-2で乗り切っていたガラタサライは、合計スコア6-3として勝ち抜け。準決勝ではアキサエ・ベレディエスポル(第1レグは2月27日~3月1日、第2レグは4月17~19日)と対戦することとなる。
4日前のシュペルリギ(トルコ1部リーグ)第20節、シワススポル戦でガラタサライでのデビュー戦を飾った長友佑都は、この試合でも左SBとしてスタメン出場を果たした。
シワススポル戦では攻守のクオリティーが非常に低く、1-2の敗北を喫したガラタサライだが、この試合では立ち上がりから攻勢に立ち、3分にはFWゴミスが振り向きざまにファーストシュートを放つ。
その後もポゼッションでは相手を上回り、敵陣に攻め入ったが、先制点はアウェーのコンヤスポルが奪われる。14分、フォファナに右サイドを破られて独走を許し、ペナルティーエリア内ではDFがフェイントであっさりかわされ、GKムスレラの牙城は破られた。
DFラインの裏を衝かれて失点を喫したガラタサライ。しかし、ここで崩れることはなく、その3分後、CKからの攻撃で、シナンが左サイドから上げたクロスをセルダルが頭でゴール左隅に運んで同点ゴールを決めた。
前半のガラタサライは、中盤でのプレッシャーも強く、相手に自由を与えずに好位置でボールを奪ってチャンスを作り出す場面が幾度も見られた。フィニッシュがわずかに枠を外れたり、ラストパスの精度を欠いたりして勝ち越しはならなかったものの、4日前に比べれば、明らかにそのプレーは良くなっていた。
守備についても、失点の場面以外では決定的なピンチは訪れず。長友も左サイドで相手にチャンスを作らせず、一度だけクロスを許したものの、クリアされて戻ってきた浮き球に対してはしっかり競り勝って二次攻撃を防いだ。
攻撃での長友は、今回もマイボール時には高い位置を保ち、機を見て前のスペースに飛び出していったが、4日前と違ったのは、そこに味方からボールが出ることだった。前回は無駄走りが多かったが、今回は何度もスルーパスが通ったのは、組織としての進歩とも言えよう。
長友はそこから1対1で仕掛ける積極性を見せ、前半はクロスを幾度も入れたが、グラウンダーでゴミスに通した5分のプレー以外は、味方に合わせることはできなかった。
しかし後半に入って7分、彼のクロスが勝ち越しゴールの起点となった。左サイドからゴール前にボールが入ると、味方がブラインドになったコンヤスポルのDFが処理を誤る。こぼれたボールの先にはフリーのゴミスが待ち構えており、力強いシュートでゴールを決めた。
リードを奪ったガラタサライは、その後も試合を優勢に進め、60分にはカウンターで右サイドのフェグーリからのスルーパスを受けたゴミスが強烈なシュートを放ち、65分にはシナンの左からのクロスをフェグーリが頭で合わせたが、いずれもGKカールグレンの正面に飛び、決定機を活かせない。
75分にもスピーディーなパスワークを経てエリア前でボールを受けたゴミスが素早い反転から決定的なシュートを放つも、またしてもカールグレンの好守に阻まれる。しかし88分、再びスルーパスで抜け出した彼は、独走からカールグレンをかわして自身2点目を決めた。
さらにアディショナルタイムには、ゴミスの巧みなシュートをカールグレンが弾いたところをロドリゲスが詰めて、ホームチームはダメを押した。
ガラタサライは守備では時折、コンヤスポルの攻撃を受け、ゴール前にボールを入れられたものの、冷静に対処して決定機を作らせず、シュートも遠めからのものに限定。注目された相手の新加入選手、エトー(先発出場で58分に交代)にも効果的なプレーを許さなかった。
長友も、前回のような守備でヒヤリとさせられるプレーはほとんどなし。マークするボラを封じ、スプリント勝負でも負けることなく、巧みに腕を使って逆に相手のファウルを誘発するような狡猾さも見せた。
しかし攻撃ではやはり、クロスの精度の低さに課題を残した。勝ち越し点を演出した場面(これも相手のミス)以外で、効果的だったのは1本ぐらい。味方の絶妙なスルーパスで抜け出し、余裕を持ってボールを入れる機会もありながら、あっさりクリアされるのではあまりに勿体ない。
シナンが左サイドからのクロスを2本とも味方にしっかり合わせたことで、より長友の拙さが際立ってしまった。精度もさることながら、コースやタイミングも含めた工夫が必要なのかもしれない。
2月1日の第1レグを2-2で乗り切っていたガラタサライは、合計スコア6-3として勝ち抜け。準決勝ではアキサエ・ベレディエスポル(第1レグは2月27日~3月1日、第2レグは4月17~19日)と対戦することとなる。