ヴォルフスブルクは3300万ユーロを全額要求。
【インテル】グスタボは困難、シャカは獲得可能
5月21日の記者会見でワルテル・マッザーリ監督は、「ルイス・グスタボ(ヴォルフスブルク)を獲得できれば素晴らしいが、とても手が届かない」と語った。実際、インテルは最近エージェントの『ロゴン・スポーツマネジメント』と交渉を持ったが、ヴォルフスブルグは設定された違約金3300万ユーロ(約46億2000万円)を全額要求しており、インテルの予算では獲得は不可能だ。
同じロゴンがマネジメントするボルシアMGのスイス代表グラニト・シャカは、1200万-1300万ユーロ(約16億8000万円-18億2000万円)で獲得が可能。ただしインテルはハビ・ガルシア(バイエルン)、ヴァロン・ベーラミ(ナポリ)、ジョン・オビ・ミケル(チェルシー)といった守備的MFの獲得を優先しており、シャカのようなトップ下は今のところ優先順位が低い。
【ジェノア】ストゥラーロにユーベ、ローマ、ナポリが食指
今シーズンにセリエAデビューし、14試合に出場した21歳のMFステーファノ・ストゥラーロに、ユベントス、ナポリ、ローマといったビッグクラブが興味を示している。とりわけユベントスは、直接対決におけるポール・ポグバとのマッチアップで見せたパフォーマンスに強い印象を受けており、その後動向を追い続けている。
【トリノ】インモービレ「ドルトムントは偉大なクラブ」
22ゴールを挙げてセリエA得点王に輝いたチーロ・インモービレを獲得すべく、ドルトムントがユベントスにオファーを出した事実は当コラムでも既報の通り。フィレンツェ郊外のコベルチャーノで行なわれているイタリア代表合宿の記者会見で、インモービレは今後のキャリアについて次のように語っている。
「これだけ良いシーズンを送った後、僕のように野心を持ったプレーヤーが次のステージを模索するのは当然のことだ。すでに代理人が動いている。ドルトムントはとても重要なクラブだし、来シーズン、チャンピオンズ・リーグでプレーするのは、自分が成長するうえで根本的に大事なことだと思っている。僕は新しい経験を必要としている。チャンピオンズ・リーグというね」
【ウディネーゼ】次期監督選びが進行中。本命はデル・ネーリ
フランチェスコ・グイドリン監督の退任が決まったウディネーゼは、次期監督の選考を進めている。オーナーのジャンパオロ・ポッツォはルイジ・デル・ネーリの招聘を望んでおり、すでに会談が持たれたが合意には至っていない。
ポッツォの息子でクラブ運営の実質的な責任者であるジーノ・ポッツォは、元インテル監督のアンドレア・ストラマッチョーニに魅力を感じている。
一方、退任してテクニカル・スーパーバイザーに就任したグイドリンが推薦するのは、現在キエーボを率いるエウジェニオ・コリーニ。さらにカターニアを率いたロランド・マランもリストに挙がっている。5月22日にはミラノで首脳会議が開かれる予定で、そこで候補が絞られることになるだろう。
【ラツィオ】マウリと契約更新の交渉へ
今シーズンの多くを八百長疑惑をめぐる出場停止で棒に振ったラツィオの主将ステーファノ・マウリ。クラブはこの6月で満了する契約について1年間の延長をオファーする意向を持っている。年俸は現状維持の110万ユーロ(約1億5400万円)。これに対しマウリ側は年俸150万ユーロ(約2億1000万円)の2年契約を求めている。一両日中にも持たれる両者の会談で、その距離が縮まることが期待されている。
【翻訳】
片野道郎
翻訳者からのごあいさつ
イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
5月21日の記者会見でワルテル・マッザーリ監督は、「ルイス・グスタボ(ヴォルフスブルク)を獲得できれば素晴らしいが、とても手が届かない」と語った。実際、インテルは最近エージェントの『ロゴン・スポーツマネジメント』と交渉を持ったが、ヴォルフスブルグは設定された違約金3300万ユーロ(約46億2000万円)を全額要求しており、インテルの予算では獲得は不可能だ。
同じロゴンがマネジメントするボルシアMGのスイス代表グラニト・シャカは、1200万-1300万ユーロ(約16億8000万円-18億2000万円)で獲得が可能。ただしインテルはハビ・ガルシア(バイエルン)、ヴァロン・ベーラミ(ナポリ)、ジョン・オビ・ミケル(チェルシー)といった守備的MFの獲得を優先しており、シャカのようなトップ下は今のところ優先順位が低い。
【ジェノア】ストゥラーロにユーベ、ローマ、ナポリが食指
今シーズンにセリエAデビューし、14試合に出場した21歳のMFステーファノ・ストゥラーロに、ユベントス、ナポリ、ローマといったビッグクラブが興味を示している。とりわけユベントスは、直接対決におけるポール・ポグバとのマッチアップで見せたパフォーマンスに強い印象を受けており、その後動向を追い続けている。
【トリノ】インモービレ「ドルトムントは偉大なクラブ」
22ゴールを挙げてセリエA得点王に輝いたチーロ・インモービレを獲得すべく、ドルトムントがユベントスにオファーを出した事実は当コラムでも既報の通り。フィレンツェ郊外のコベルチャーノで行なわれているイタリア代表合宿の記者会見で、インモービレは今後のキャリアについて次のように語っている。
「これだけ良いシーズンを送った後、僕のように野心を持ったプレーヤーが次のステージを模索するのは当然のことだ。すでに代理人が動いている。ドルトムントはとても重要なクラブだし、来シーズン、チャンピオンズ・リーグでプレーするのは、自分が成長するうえで根本的に大事なことだと思っている。僕は新しい経験を必要としている。チャンピオンズ・リーグというね」
【ウディネーゼ】次期監督選びが進行中。本命はデル・ネーリ
フランチェスコ・グイドリン監督の退任が決まったウディネーゼは、次期監督の選考を進めている。オーナーのジャンパオロ・ポッツォはルイジ・デル・ネーリの招聘を望んでおり、すでに会談が持たれたが合意には至っていない。
ポッツォの息子でクラブ運営の実質的な責任者であるジーノ・ポッツォは、元インテル監督のアンドレア・ストラマッチョーニに魅力を感じている。
一方、退任してテクニカル・スーパーバイザーに就任したグイドリンが推薦するのは、現在キエーボを率いるエウジェニオ・コリーニ。さらにカターニアを率いたロランド・マランもリストに挙がっている。5月22日にはミラノで首脳会議が開かれる予定で、そこで候補が絞られることになるだろう。
【ラツィオ】マウリと契約更新の交渉へ
今シーズンの多くを八百長疑惑をめぐる出場停止で棒に振ったラツィオの主将ステーファノ・マウリ。クラブはこの6月で満了する契約について1年間の延長をオファーする意向を持っている。年俸は現状維持の110万ユーロ(約1億5400万円)。これに対しマウリ側は年俸150万ユーロ(約2億1000万円)の2年契約を求めている。一両日中にも持たれる両者の会談で、その距離が縮まることが期待されている。
【翻訳】
片野道郎
翻訳者からのごあいさつ
イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)