【番記者通信】伝統を継ぐ「戦士」との別れを惜しんで|マンチェスター・U

カテゴリ:メガクラブ

マーク・オグデン

2014年05月16日

鳴りやまなかったチャント。

ファーガソンから厚い信頼を寄せられ、ファンに愛されたヴィディッチ。ひとつの時代の終わりを感じさせる退団だ。 (C) Getty Images

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 キャプテンのネマニャ・ヴィディッチが、マンチェスター・ユナイテッドでのキャリアを終えた。
 
 アレックス・ファーガソン前監督は、信頼を置くディフェンダーを「戦士」と呼んで称えたものだが、ヴィディッチは間違いなく「戦士」だった。最終ラインの大黒柱として、9シーズンに渡ってユナイテッドの屋台骨を支えた。
 
 90年代前半にキャプテンを務めたスティーブ・ブルースは、それこそ「戦士」と呼ぶにふさわしかった。接触プレーで負傷した頭に包帯を巻きつけ、血まみれになりながらピッチに立ち続ける。そんなシーンが記憶に残る。
 
 元オランダ代表のヤープ・スタムもそうだった。鉄壁の守備を誇り、98-99シーズンのトレブル(チャンピオンズ・リーグ、プレミアリーグ、FAカップの3冠)に大きく貢献した。
 
 そんなブルースとスタムの系譜に連なるのがヴィディッチだ。タフな精神力と守備者としてのクオリティーを備える、伝統の継承者──。そう表現していいだろう。今シーズンの最終節、アウェーのサウサンプトン戦に駆けつけたサポーターから、ヴィディッチを称えるチャントが鳴りやまなかった。深く愛されていた証明だ。ともに戦ったライアン・ギグスも、称賛を惜しまなかった。
 
「ネマニャは、これまでに一緒にプレーしたなかで最高のディフェンダーのひとりだ。マンチェスター・ユナイテッドで偉大な選手であり続けた」
 
 今シーズン限りで契約が満了し、ヴィディッチはインテル行きを決めた。ユナイテッドからは望んでいた2年契約を得られなかった。この2年ほどは怪我に祟られていたこともあり、デイビッド・モイーズ元監督は首を縦に振らず、ヴィディッチは決断した。
 
 鎖骨を骨折したときも、膝の靭帯を痛めたときも、ヴィディッチはドクターの診断よりも早く戦列に復帰し、「戦士」であることを示しつづけてきた。
 
 最終ラインにぽっかりと空いた穴を埋めるのは、簡単ではない。
 
【記者】
Marc OGDEN|Daily Telegraph
マーク・オグデン/デイリー・テレグラフ
英高級紙で最大の発行部数を誇る『デイリー・テレグラフ』のユナイテッド番を務める花形で、アレックス・ファーガソン前監督の勇退をスクープした敏腕だ。他国のサッカー事情に通暁し、緻密かつ冷静な分析に基づいた記事で抜群の信頼を得ている。
 
【翻訳】
田嶋康輔

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