後半の覚醒でバルサ3発快勝! マドリーはホームで屈辱を味わいリーガ制覇も遠のく…

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月23日

マドリーは前半で先制できなかったことが痛恨…

後半は思い通りの展開で、バルサは宿敵を敵地で下した。写真はA・ビダルの3点目。 (C) Getty Images

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 12月23日、リーガ・エスパニョーラ第17節が行なわれ、バルセロナが3-0でレアル・マドリーを下した。

 世界が注目する伝統の「エル・クラシコ」。首位を快走するバルサを、今年最後の一戦において、勝点差11の4位(暫定)につけるマドリーがホームに迎え撃った。

【特選ギャラリー】クラシコの激闘――2017.12.23

 サンチャゴ・ベルナベウが最高の雰囲気に包まれるなかで始まった、クラシコとしては珍しいデイゲーム。開始2分のマドリーのCKで、ヴァランヌが競り勝って軌道を変え、エースのC・ロナウドがヘッドで詰めたものの、これはオフサイドで認められない。
 
 いきなり先制とはならなかったホームチームだが、その後も攻勢を続け、10分にはクロースが左サイドを攻略してグラウンダーのクロスを入れると、これをC・ロナウドがフリーで待ち受けたが、珍しく空振りして絶好のチャンスをフイにする。
 
 マドリーはマンツーマン気味の守備でバルサの個々の動きを封じ、宿敵の主武器であるパスワークを完全に封じる。そしてボールを奪うと、バルサが空けたスペースを利用してチャンスに結び付けていった。
 
 ここまでの戦績を考えると、意外なほどの劣勢に陥ったバルサ。マドリーにサイドを崩され、中央の守りで何とかしのぐも、34分にはC・ロナウドに危ないクロスを入れられ、42分にはベンゼマに決定的なヘディングシュートを許してしまう。
 
 攻撃では、マドリーのマークとプレッシャーに個々が分断され、メッシ、スアレスには良い位置、良いかたちでほとんどボールが入らず、連動した動きが全くできずにいたが、ここで状況を打開しようと試みたのが、中盤のパウリーニョだった。
 
 30分に思い切ったゴール前への飛び出しで右サイドからのメッシの縦パスを引き出してダイレクトシュート。これはGKナバスの好守に阻まれたものの、39分にもメッシのクロスに反応して決定的なヘッドをゴール右隅に飛ばすなど(これもナバスがファインセーブ)、ひとり効果的に動いてバルサの数少ない好機を演出した。
 
 前半の終わり頃には、バルサもポゼッションを高めたものの、互いにゴールネットを揺らすまでには至らず、前半は終了した。
 
 後半、最初にC・ロナウドが右からのカットインで最初にシュートを放つが、そこからボールを保持したのはバルサ。敵陣でボールを回しながら、相手の守備の隙を窺うといういつもの光景が見られるようになる。53分には素早い縦の連動した動きから、スアレスが惜しいシュートを放った。
 
 そしてその1分後、ラキティッチがドリブルで持ち込んでから右へ流し、S・ロベルトがダイレクトで逆サイドに折り返すと、今度こそスアレスがゴールに突き刺し、バルサが先制ゴールを奪ってみせた。
 
 58分にも、メッシが持ち込んでからのラストパスを、右サイドのスアレスがシュート(サイドネット外)するという決定機を迎えたバルサ。選手の距離感も良くなり、マドリーの守備が前半ほど機能しなくなったことで、前半とは見違える動きを披露する。
 
  そして63分、メッシのスルーパスで完全に抜け出したスアレスが決定的なシュート。これはナバスに阻まれるも、こぼれ球を拾ったメッシのパスを受けて再度シュートを放ち、今度はポストにはね返される。これをパウリーニョが頭で詰めたところを、カルバハルが手で止めた。
 
 これでバルサにはPKが与えられ、メッシが難なく決めてリードを広げる。一方のマドリーはカルバハルの一発退場で数的不利を負うこととなり、ベンゼマを下げてナチョを入れることを余儀なくされた。
 
 2点のビハインドを克服するため、マドリーはカゼミーロとコバチッチに代えてベイルとアセンシオを投入。自陣で無理をせずにボールを回すバルサに、時折、チャンスを与えるものの、危険を承知で攻撃を仕掛けていく。
 
 78分には、アセンシオが左に抜け出してクロス。これがヴェルメーレンにクリアされた後、今度はモドリッチがエリア右側から中央に入れたところをベイルが合わせたが、この決定的なシュートもGKテア・シュテーゲンの好守に阻まれた。
 
 さらに82分にも、クロースの入れたボールが相手選手に当たってこぼれたところをS・ラモスが拾い、角度のないところから力強いシュートを叩き込むが、ここでもテア・シュテーゲンが立ちはだかり、ゴールを許さない。
 
 その後、再びバルサが攻勢に転じ、セメド、A・ゴメスといった交代選手が次々にシュートを放つ。そしてアディショナルタイム、後半は存在感を示したメッシの右サイドの突破から、A・ビダルが中央で合わせ、リードを3点に広げて試合を終わらせた。
 
 前後半で全く様相に変わった一戦を終えて、両チームの勝点差は14に……。試合前、宿敵の前で2年連続の世界制覇を誇ったマドリーにとっては、ホームでの3点差敗、そしてリーガ制覇が遠のくなど、多くの屈辱にまみれたクラシコとなった。
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