名手ギグスがファン・ハールとの激論を回顧「売るべきではない」と強く主張したのは…

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月23日

「彼らは大切な生え抜きであり、宝だった」

2014年夏、ファン・ハール新監督(奥)の信頼を勝ち取れなかった香川はプレシーズンの段階で見限られ、古巣ドルトムントへ移籍した。(C)Getty Images

画像を見る

 現在はフリーの身で、ウェールズ代表やプレミアリーグ・クラブの監督就任が取り沙汰されているライアン・ギグス。2014年夏から2年間、マンチェスター・ユナイテッドでコーチを務め、ルイス・ファン・ハール政権を支えたが、今回、英高級紙『The Times』で当時のエピソードを紹介している。ギグスが明かしたのは、オランダ人指揮官との激しい論戦。所属選手の売却についてだった。
 
 ファン・ハール監督は就任直後の14年夏、ダニー・ウェルベック、香川真司、ハビエル・エルナンデス(チチャリート)といった面々を放出し、さらに1年後にはロビン・ファン・ペルシ、アンヘル・ディ・マリア、ジョニー・エバンス、ラファエウらを移籍させた。昨年夏、指揮官に復帰したジョゼ・モウリーニョが「とんでもない売買をしてくれた。実に悲しい現実」と嘆いたほどだ。
 
 ギグスは、こう振り返っている。
 
「私とルイスは何度も話し合い、ときには激しく意見を交換したよ。でも彼には確固たるポリシーがあって、私の進言はほとんど受け入れられなかったんだ。個人的にいくつかの間違ったバイ・アンド・セルがあったと思うが、いまでも悔やまれるのは、ウェルベック、ラファエウ、エバンスの3人を手放したことだ。彼らはユナイテッドが育てた大切な生え抜きであり、宝だった。ウェルベックにはアピールするチャンスが、怪我だったエバンスには復調するための時間が与えられて然るべきだった」
 
 下部組織から育った生え抜きで黄金期を築く──。マンUの伝統であり、ギグス自身もポール・スコールズやデイビッド・ベッカム、ニッキー・バットら同世代のアカデミー出身者たちと一時代を築いた。指揮官ファン・ハールとクラブ首脳の“暴走”を止められなかったと、いまでも責任を感じているのだ。
 
 さらにギグスは、「キリアン・エムバペをパリ・サンジェルマンに、ガブリエウ・ジェズスをマンチェスター・シティに持っていかれたのはいただけなかった。とても大きな失望だったね」とも語っている。
 
 ちなみにモウリーニョ現監督も、1年半前の就任時に“売るべきではなかった3選手”の名を挙げている。「私なら絶対に売らない選手、絶対に買わない選手がいたよ。ファン・ペルシ、チチャリート、そしてウェルベック。なぜ売ってしまったんだ? あり得ないし、正気とは思えない」と断罪していた。
【関連記事】
「30万ユーロというバカげた移籍金でやって来た」エイバル乾貴士を全国紙が特集!
スーパーアシストの香川真司を現地紙が絶賛!「圧巻のパス軌道」「まさしく神出鬼没」
あれは一発退場だろ! 元国際主審が本田圭佑へのラフプレーに持論を展開
「シンジはアグエロより優れている!」レスター地元紙が岡崎の驚異的な“ゴール率”を紹介
「ネイマール・フェノーメノ」は「ロナウド・フェノーメノ」のようにセレソンを世界制覇に導けるか?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ