昨シーズンにレンタル先のボーンマスで左腓骨を骨折し、アーセナル復帰後はU-23チームで一時的に調整していたウィルシェア。ことの発端は、敵の悪質なタックルだった。
各クラブのU-23チーム同士で争われるプレミアリーグ2の第2節、マンチェスター・シティ戦の63分だった。中盤でボールを収めたウィルシェアは、逆サイドにパスを送る。その瞬間、ものすごい勢いで詰め寄ってきたシティのMFマット・スミス(17歳)の激しいチャージを受けてピッチに叩きつけられた。明らかなレイトタックルだ。
誰よりも怪我に悩まされてきたウィルシェアにとって、その行為は許し難かった。立ち上がりざまに、スミスを突き飛ばす。すると、加勢に駆けつけたシティのDFタイレク・ウィルソン(17歳)と激しい掴み合いに。周囲がすかさず割って入り2人は引き離されたものの、ウィルシェアとウィルソンにはレッドカードが提示された。
それだけでは終わらない。ピッチを後にしてドレッシングルームに向かう通路に入ると、そこでも2人は揉めはじめたのだ。両軍のスタッフが再び引き離して事なきを得たが、この行為でウィルシェアには何らかの処分が下るかもしれない。
情状酌量の余地があるとはいえ、冷静さを欠いてしまったウィルシェア。その溢れる闘争心とエネルギーは、プレーで発揮すべきだろう。アーセナルのトップチームで仲間を叱咤激励し、イレブンを牽引しているウィルシェアの姿を早く見たいものだ。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
