浦和ファンとシャペコエンセの美しい“交流”。ブラジル国内の反応は?

カテゴリ:Jリーグ

沢田啓明

2017年08月16日

「浦和サポーターの温かい気持ちに感激した」。

試合後、浦和サポーターが緑のプレートを掲げてシャペコエンセの健闘を称えると、それに応じた4人の選手がユニホームをスタンドに投げ入れる――。サッカーという世界で最も人気のあるスポーツのポジティブな面を象徴する、美しい光景だった。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 8月15日に行なわれたスルガ銀行チャンピオンシップは、浦和レッズ、シャペコエンセともに決定機は少なかった。しかも、勝敗を分けたのは微妙なPKの判定(1-0)とあって、タイトルマッチとしてはやや盛り上がりに欠けた。
 
 そんな試合の後に強い印象を残したのが、浦和サポーターとシャペコエンセ・イレブンによる“交流”だ。ゴール裏に陣取った浦和ファンが、「アミーゴ、今度はクラブワールドカップで会おう」というポルトガル語の巨大バナーを垂らし、あらかじめ用意していた数千もの緑のプレート(緑はシャペコエンセのクラブカラー)を一斉に頭上に掲げてみせたのである。
 
 シャペコエンセの選手たちは、すぐさまこのメッセージに反応。CFウェリントン・パウリスタら4選手がゴール裏へ駆け寄り、ユニホームを脱いでスタンドへ投げ入れた。すると、浦和ファンから拍手と歓声が沸き起こった。
 
 勝ったチームのサポーターが、相手を揶揄したり野次を浴びせたりするのは、よくある光景だ。しかし、このような真心のこもったエールを送るのはかなり珍しい。
 
 同時に、選手たちが対戦相手のサポーターの行動にこれほどダイレクトに応えることも、さほど多くはない。サッカーという世界で最も人気のあるスポーツのポジティブな面を象徴する、美しい光景だった。
 
 この一連の出来事は、ブラジル国内でも報じられた。あるシャペコエンセの女性サポーターは、取材した記者にこう伝えている。
 
「浦和レッズのサポーターの温かい気持ちに感激した。私たちからの感謝の気持ちを、できれば彼らに橋渡しして」
 
 シャペコエンセの、スペイン(バルセロナ戦)と日本でのひと夏の冒険は終わった。これから約30時間かけて地球を半周して帰国すると、長旅の疲れと12時間のジェットラグを癒す間もなく、国内での超過密日程をこなさなければならない。
 
 それでも、「クラブとチームを同時に再建する」という世界スポーツ史上例のない困難なミッションの途上にある選手たちの表情は、充実感に溢れていた。
 
取材・文:沢田啓明
 
 
【著者プロフィール】
さわだ ひろあき/1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
 
【関連記事】
【浦和×シャペコエンセ│採点&寸評】完封デビュー、マウリシオがMOM!福岡、東京V…シャペコの元Jリーガーは?
【浦和×シャペコ】疑惑のPK判定、ズラタンが明かした『事実』
「本田圭佑は少し…」イタリア人監督が日本人選手を語る
イタリアの名将がJクラブに“逆オファー”!「中国よりも日本で仕事がしたい」
セクシーすぎる「神ボディ」のロシア人モデルがハメスの離婚原因?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • ワールドサッカーダイジェスト シーズン最後の風物詩
    6月12日発売
    2023-2024
    EUROPE SOCCER TODAY
    完結編
    データ満載の完全保存版
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト Jリーグ特集
    6月10日発売
    詳細データ満載!
    J1&J2全40クラブ
    前半戦 通信簿
    全1366選手を完全査定
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 完全保存版
    6月20日発売
    EURO2024
    出場24か国
    選手名鑑
    最終確定版
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ