【番記者通信】記録的なシーズンのちょっと冷めた歓喜|バイエルン

カテゴリ:メガクラブ

パトリック・シュトラッサー

2014年03月27日

グアルディオラは積極的に喜びの輪に加わろうとしなかった。

圧倒的な強さでブンデスリーガを制したバイエルン。あまりの勝ちっぷりに、グアルディオラ監督をはじめ選手たちも冷静に優勝を受け止めているようだった。 (C) Getty Images

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 敵地でヘルタ・ベルリンを悠々と下した3-1の勝利は、輝きと誇りに満ちたシーズンを映し出す鏡のようだった。

 7節を残してバイエルンは24度目のタイトルを手にした。数々の記録を作ったシーズンだった。ヘルタ・ベルリン戦の勝利でリーグ戦の連勝は19に達し、昨シーズンからの連続無敗記録は52試合となった。27試合のうち25試合で勝利。ひとつの黒星もないまま、戴冠を果たした。これらの数字は、バイエルンが他を圧倒し、ブンデスリーガを完全に支配していた証明であり、おそらく破られることのない偉大な記録だろう。

 ここからはチャンピオンズ・リーグに集中だ。4月1日にはマンチェスター・ユナイテッドとの準々決勝・第1レグがある。アウェーだ。だから、3月29日の28節ホッフェンハイム戦ではなく、3月25日のベルリンで優勝を決めておきたかった。そうすれば、少しでも祝う時間ができるからだ。練習再開は27日の木曜日。もっとも、ここまで勝ってばかりのバイエルンに、優勝の感慨はあるのだろうか?

 ベルリンでの感情は、ちょっと冷めていたように思う。天気のせいだけではないだろう。ファンと喜びを分かち合うその様子も、いささかルーティーン化していたように思う。ペップ・グアルディオラは、歓喜の輪に積極的に加わろうとしなかった。

「2014年レコードマイスター」というロゴが入ったキャップを選手が被せようとした時、グアルディオラは一旦躊躇し、なにが書かれているのかをまず確認した。それから半ば強引に輪の中に引きずり込まれていった。グアルディオラは、喜びを自分だけで静かに味わいたかったようだ。試合が終わってもすぐに立ち上がらず、しばらくベンチに座ったままクリスティーナ夫人と携帯電話で話をしていた。2人っきりのお祝いだった。

【記者】
Patrick STRASSER|Abendzeitung
パトリック・シュトラッサー/アーベントツァイトゥング
1975年ミュンヘン生まれ。10歳の時からバイエルンのホームゲームに通っていた筋金入りで、1998年にアーベントツァイトゥングの記者になり、2003年からバイエルンの番記者を務める。2010年に上梓した『ヘーネス、ここにあり!』、2012年の『まるで違う人間のように』(シャルケの元マネジャー、ルディ・アッサウアーの自伝)がともにベストセラーに。今年5月にはバイエルンのCBダンチの自伝を出版予定。

【翻訳】
円賀貴子
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