「精神科医の助言を…」ギグスがフットボーラーの重圧を告白する

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年05月06日

引退後に精神科医の下でカウンセリングを受けたことも告白。

現役時代はマンUでプレミアリーグやCLを制すなど、覇道を歩んできたギグス。その間に受けた大きすぎるプレッシャーについて告白した。 (C) Getty Images

画像を見る

 元イングランド代表MFのアーロン・レノンが精神性疾患で病院に運ばれたというニュースは、所属するエバートンだけでなく、関係者やファンにも衝撃を与えた。
 
 一見、華々しく見えるサッカー界だが、計り知れない重圧に苦しむ選手たちは少なくない。元ウェールズ代表MFのライアン・ギグスも、英紙『テレグラフ』のコラムで、フットボーラーたちのストレスについて言及している。
 
 マンチェスター・ユナイテッドで数多くの栄冠を手にし、引退後も指導者として同クラブに留まったギグスは、「外の世界」を知らないことへの不安を常に感じていたようだ。
 
「引退してから精神科医にカウンセリングしてもらうことを決めた。彼の助言は、ユナイテッドの外で新しい生活に適応するために役立ったよ。すぐに忙しい生活を送るように言われたんだ。それで私は、昨夏のフランスでのEURO2016に解説者として出向き、その後のインドでのフットサル大会にも参加したんだよ」
 
 また、現役時代のストレスについても触れたギグスは、「本当に試合を楽しんだことはなかった」と驚きの告白をしている。
 
「ユナイテッドでのプレーにはあまりに多くのものが懸かっていた。リラックスしてその瞬間を楽しみ、周囲を見回すのは賢明なことじゃなかった。練習は大好きだった。だが、試合の日に喜びはなかった」
 
 さらに、ギグスは、「チームを外れたときや、プレーが悪かったときは、常に苦しかった。自分に価値がないとさえ感じた」と、サッカー選手の重圧の大きさを伝えた。
 
「ビッグゲームを落としたときは、家から2日間も出ないというときもあった。それが良くないのか、普通なのかは分からない。でも、あの環境にいるときは何が普通なのかを理解するのは難しい」
 
 ギグスは1998年のワールドカップで、ディエゴ・シメオネに報復行為をして退場となったデイビッド・ベッカムや、EURO2000のグループステージのルーマニア戦でPKを献上して敗退の主因として晒されたフィル・ネビルなど、大舞台で失態を犯した同僚たちがかつて、「周囲の出来事から自分を遠ざけなければならなかった」ともコメントしている。
 
 イングランドの名門で酸いも甘いも味わってきたギグスは、「引退でほっとした選手たちがいるのも知っている」と明かし、こう締めくくった。
 
「振り返ってみて、自分は幸運なひとりだったと思う」

1998年W杯のアルゼンチ戦で退場となり、敗退の責任を押し付けられたベッカム(左)についても、クラブでチームメートだったギグス(右)は言及した。 (C) Getty Images

画像を見る

【関連記事】
プレミアで名を馳せた快速ウインガーが、精神疾患で拘束されて緊急入院
生々しい下着姿で…ユーベDFの美人妻のセクシーショット投稿が話題に
メッシ、年俸37億円超の延長オファーを拒否するも、バルサは楽観視!?
【コラム】トッティは引退を迫られた?「伝説」がゆえに「重し」に…
【ミラン番記者】本田圭佑の「スポンサー絡みの出場」は誇大妄想だ。そもそも今の彼にはその価値が…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ