味方に得点機を提供した他、自らゴールへの意欲も見せた香川。

新年最初の公式戦で良さを発揮した香川。それだけに、もっと攻撃に絡み、そして目に見える結果が欲しかったとも言える。また、守備ではクリアミスであわや失点(35分)という危険な場面も……。課題も残した。 (C) Getty Images

警告:ブ=バウアー(19分)、デラネイ(76分)、S・ガルシア(84分) ド=シュールレ(88分)
退場:ブ=ドロブニー(39分)
(C) SOCCER DIGEST
1月21日(現地時間)、ブンデスリーガ第17節が行なわれ、ドルトムントは2-1でブレーメンを下した。
1か月の長いウインターブレイクを終えて再開したドイツの国内リーグ。6位で年を越したドルトムントでは、香川が今シーズン5試合目となるスタメン出場を果たした。
試合は5分で動く。スローインを受けたロイスが反転しようとしたところを、下がってきたブレーメンのニャブリが先にボールに触れたが、これがシュールレへのスルーパスとなり、この日は1トップを務めたシュールレがGKドロブニーをかわして無人のゴールに流し込んだ。
幸先良く先制したアウェーチームは、その1分後にも再びシュールレが決定機を得るなど、主導権を得て多くの時間帯を敵陣で過ごす。シュールレは11分にもこぼれ球をダイレクトボレーで合わせ、GKが辛うじてクリアするきわどいシュートを放った。
香川はインサイドハーフとしてプレー。10分にはこぼれ球を拾ってシュメルツァーに好パスを通し、15分にもシュメルツァー、さらにシュールレにラストパスを通し、決定的なシュートを引き出した(シュールレのヘッドはGKがセーブ)。
上下の動きを繰り返し、攻守の繋ぎ目として存在感を示す香川だが、相手陣内でチームがボールをキープしている際にはプレーに絡む機会が少なく、ドルトムントが長くボールを保持していたことを考えると、消えている時間は長かった。
対するブレーメンは、攻撃時には複数の選手が連動した組織プレーで相手ゴールまで迫ったが、その回数もごくわずか。ただ、18分のバルテルス、35分のデラネイ、45分のフリッツのシュートは、どれも入ってもおかしくないものだった。
そんなホームチームは、39分にスルーパスで抜け出したロイスを悪質なファウルで止めたGKドロブニーが退場となってしまっており、残りの長い時間で数的不利を強いられる羽目となった。
後半もドルトムントがボールポゼッションで上回る展開に変わりはなし。そして香川は50分に自らシュートを狙いにいく積極性を見せた。
この後、アンカーのヴァイグルよりも低い位置でプレーする時間帯もあった香川だが、58分にカウンターからドリブルで持ち込んでロイスに決定的なスルーパスを通すと(シュートはGKがブロック)、そのプレーはさらに効果を増していく。
66分には右サイドの深い位置から視野の広さを活かして左SBのドゥルムにマイナスの浮き球パスを送って得点機を提供した他、73分にもやはりドゥルムに縦パスを通し、好機に結び付けた。
チャンスメイクだけでなく、香川はゴールへの意欲も見せ、後半はたびたびタイミングの良い飛び出しでゴール前に出没。63分、81分と、惜しい場面を迎えた。
このように香川は時間とともに良さを増していったが、この日のドルトムントは久々の公式戦ということもあってか、イージーミスが散見するなど、終始不安定。1人多く、ボールもキープしたにもかかわらず追加点を奪えず、逆に59分には同点に追い付かれてしまう。
スローインから、ハーフウェーライン付近でバルテルスにドリブル突破を許し、CBパパスタソプーロスが追走するも振り切られて、ゴール右隅を破られたのである。
その後、ドルトムントは勝ち越しを狙って70分にデンベレ、ゲレイロを一気に投入。これが奏功し、1分後にゲレイロが放ったシュートが相手選手に当たって浮き上がり、抜け出したピシュチェクがこれに足を伸ばして合わせ、GKの頭上を抜いてゴールを奪った。
これで勝負ありのはずだったが、終了5分前あたりからはオープンな展開となってブレーメンにもチャンスを与え、何とか逃げ切ったかたちのドルトムント。終わってみれば、薄氷の2017年初勝利だった。
香川は前述の通り、消える時間が合ったものの、良さも発揮。デンベレ、ゲレイロの同時投入の際、トゥヘル監督が香川でなくカストロを下げたことも、この日の攻撃における彼の有用性の高さを物語っていたと言えるかもしれない。
怪我人も続々と復帰し、今後は厳しいポジション争いに身を投じることになる香川。課題も残したが、同時に手応えも掴めたのではないだろうか。
1か月の長いウインターブレイクを終えて再開したドイツの国内リーグ。6位で年を越したドルトムントでは、香川が今シーズン5試合目となるスタメン出場を果たした。
試合は5分で動く。スローインを受けたロイスが反転しようとしたところを、下がってきたブレーメンのニャブリが先にボールに触れたが、これがシュールレへのスルーパスとなり、この日は1トップを務めたシュールレがGKドロブニーをかわして無人のゴールに流し込んだ。
幸先良く先制したアウェーチームは、その1分後にも再びシュールレが決定機を得るなど、主導権を得て多くの時間帯を敵陣で過ごす。シュールレは11分にもこぼれ球をダイレクトボレーで合わせ、GKが辛うじてクリアするきわどいシュートを放った。
香川はインサイドハーフとしてプレー。10分にはこぼれ球を拾ってシュメルツァーに好パスを通し、15分にもシュメルツァー、さらにシュールレにラストパスを通し、決定的なシュートを引き出した(シュールレのヘッドはGKがセーブ)。
上下の動きを繰り返し、攻守の繋ぎ目として存在感を示す香川だが、相手陣内でチームがボールをキープしている際にはプレーに絡む機会が少なく、ドルトムントが長くボールを保持していたことを考えると、消えている時間は長かった。
対するブレーメンは、攻撃時には複数の選手が連動した組織プレーで相手ゴールまで迫ったが、その回数もごくわずか。ただ、18分のバルテルス、35分のデラネイ、45分のフリッツのシュートは、どれも入ってもおかしくないものだった。
そんなホームチームは、39分にスルーパスで抜け出したロイスを悪質なファウルで止めたGKドロブニーが退場となってしまっており、残りの長い時間で数的不利を強いられる羽目となった。
後半もドルトムントがボールポゼッションで上回る展開に変わりはなし。そして香川は50分に自らシュートを狙いにいく積極性を見せた。
この後、アンカーのヴァイグルよりも低い位置でプレーする時間帯もあった香川だが、58分にカウンターからドリブルで持ち込んでロイスに決定的なスルーパスを通すと(シュートはGKがブロック)、そのプレーはさらに効果を増していく。
66分には右サイドの深い位置から視野の広さを活かして左SBのドゥルムにマイナスの浮き球パスを送って得点機を提供した他、73分にもやはりドゥルムに縦パスを通し、好機に結び付けた。
チャンスメイクだけでなく、香川はゴールへの意欲も見せ、後半はたびたびタイミングの良い飛び出しでゴール前に出没。63分、81分と、惜しい場面を迎えた。
このように香川は時間とともに良さを増していったが、この日のドルトムントは久々の公式戦ということもあってか、イージーミスが散見するなど、終始不安定。1人多く、ボールもキープしたにもかかわらず追加点を奪えず、逆に59分には同点に追い付かれてしまう。
スローインから、ハーフウェーライン付近でバルテルスにドリブル突破を許し、CBパパスタソプーロスが追走するも振り切られて、ゴール右隅を破られたのである。
その後、ドルトムントは勝ち越しを狙って70分にデンベレ、ゲレイロを一気に投入。これが奏功し、1分後にゲレイロが放ったシュートが相手選手に当たって浮き上がり、抜け出したピシュチェクがこれに足を伸ばして合わせ、GKの頭上を抜いてゴールを奪った。
これで勝負ありのはずだったが、終了5分前あたりからはオープンな展開となってブレーメンにもチャンスを与え、何とか逃げ切ったかたちのドルトムント。終わってみれば、薄氷の2017年初勝利だった。
香川は前述の通り、消える時間が合ったものの、良さも発揮。デンベレ、ゲレイロの同時投入の際、トゥヘル監督が香川でなくカストロを下げたことも、この日の攻撃における彼の有用性の高さを物語っていたと言えるかもしれない。
怪我人も続々と復帰し、今後は厳しいポジション争いに身を投じることになる香川。課題も残したが、同時に手応えも掴めたのではないだろうか。