「ミスター・自信家」に何が起きたのか? ブンデスリーガでいまだ無得点のミュラー

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2016年12月05日

A・マドリー戦のPK失敗から“らしくない”プレーが…。

リーグ戦ではゴールがひとつもないうえ、決定機でのシュートミスが目立つミュラー。この不振からどう抜け出すか。(C)Getty Images

画像を見る

 キャリア最大のスランプと言っていいだろう。バイエルンのトーマス・ミュラーが、13節を消化したブンデスリーガでいまだ無得点と極度の不振に陥っているのだ。
 
 2009年7月にトップチームに昇格したミュラーは、7ゴールに終わった11-12シーズンを除けばすべてのシーズンで年間二桁得点をマーク。昨シーズンは自己最多となる20ゴールを挙げ、今シーズンはさらなる量産が期待されていた。
 
 そんな矢先、これほど深刻なゴール欠乏症に陥るとは本人も予想していなかっただろう。ブンデスリーガでは11試合に出場して無得点、DFBカップとチャンピオンズ・リーグを合わせても18試合・2得点と低調なパフォーマンスが続いている。
 
 ドイツが誇るゴールゲッターにいったい何が起きたのか。気になるのは、以前なら確実に決めていたはずの決定機でシュートミスをしたり、判断の迷いが見られる点だ。
 
 例えば、レバークーゼン戦(12節)の9分にはチアゴ・アルカンタラがヘディングで落としたボールへの反応が遅れ、絶好機を逃した。マインツ戦(13節)では13分にGKと1対1のチャンスを迎えたが、こちらも決め切れなかった。
 
 持ち味のひとつであるビッグマッチでの勝負強さも、鳴りを潜めたままだ。11節のドルトムント戦ではほとんど見せ場を作れず、『キッカー』誌にはヨシュア・キミッヒと並ぶチーム最低の4.5点(1が最高、6が最低)を付けられた。
 
 振り返れば、昨シーズンのCL準決勝のアトレティコ・マドリー戦(第2レグ)あたりから、こうした“らしくない”プレーが続いている。この試合でミュラーは34分に獲得したPKを失敗。結局このミスが大きく響き、チームはベスト4での敗退を余儀なくされた。
 
 その後、ドイツ代表として出場したEURO2016でも、本来のミュラーではなかった。全6試合に出場してノーゴールに終わり、厳しい批判に晒されもした。
 
 ミュラーは元々「ミスター・自信家」を自称するほどのメンタルタフネスの持ち主であり、その自信こそが多くのゴールを生み出す源となっていた。しかし、ここ最近はPKキッカーを味方に譲るなど、消極的な姿勢が目立ち始めている。
 
 この不振から抜け出すには、失った自信を取り戻すしかないだろう。その絶好の機会になりえるのが、12月6日のアトレティコ・マドリー戦(CLグループステージ6節)だ。昨シーズンに苦汁を舐めさせられた相手にゴールという結果を残せれば、本調子を取り戻すきっかけになるかもしれない。
【関連記事】
「新しい乾貴士」誕生のキッカケとなった岡崎慎司のアドバイス
「私は君よりもサッカーを知っている」モウリーニョが記者に激怒
これぞ“ズラタン節”! イブラヒモビッチが「俺が本気だったら失神させられる」とエバートン戦でのラフプレーを語る
ラニエリが岡崎を「常に力強いメッセージを発してくれている」と称賛! 地元メディアも「命綱となった」と高評
【セルジオ越後】制度的に穴だらけのCS。来年から廃止になって、選手も喜んでいるだろう

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ