【日本代表】「僕は変わらない」。A代表でも貫く“大島流”の流儀とは?

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年10月05日

「プレー中にしゃべれればいいかなと。真ん中やサイドの使い分けを意識したい」。

「代表の空気に慣れてきた」と話す大島。それでも、自分のスタンスは崩さず、チャンスが来ると信じて黙々と準備を進める。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 大島僚太にとって、3度目の代表シリーズが始まる。心境の変化はないと言う一方で、「(チームの)空気には慣れてきているかなと思う」と、A代表の勝手も少しずつ掴んできているようだ。
 
 9月のアジア最終予選初戦のUAE戦では、スタメンに抜擢され、A代表デビューを飾った。しかし、逆転を許すPKを献上するなど、ほろ苦いゲームに。チームも1勝1敗と苦しいスタートを切り、ホームで行なわれる次のイラク戦は「負けられない試合」だ。ピリついた緊張感は前回もあったとはいえ、「より勝たなきゃいけない雰囲気」(大島)でここまでトレーニングを積めているという。
 
 大島と言えば、メンバー発表の会見でヴァイッド・ハリルホジッチ監督から「今回は4つの単語くらいはしゃべってほしいですね」とリクエストがあった。合宿中も「しゃべれということはずっと言われている」そうだが、リオ五輪でともに戦った手倉森誠監督がコーチとしてA代表に加わっても、そこまで言葉数は増えていないようだ。
 
「(手倉森コーチは)選手と結構コミュニケーションを取っていると思います。僕ですか? 僕はあまり変わらないですね(苦笑)。試合や練習のプレー中に、しゃべれればいいかなと」
 
 ハリルホジッチ監督は、前日会見で「若い選手はプレッシャーの“罠”に引っかかるかもしれません」と最終予選の重圧を懸念する発言もしていた。しかし、周囲の目を執拗に気にせず、自分のすべきことに没頭できる大島には、おそらくその心配は不要だろう。すでに、デビュー戦の反省を生かして、イラクと戦うイメージもできている。
 
「前回は失点にも絡みましたし、攻撃でも真ん中(中央)に行きすぎてしまった反省があります。まずは真ん中を攻めつつ、サイドが空いたらサイドで行こうと(監督は)言っているし、全員の考えは一致している。真ん中とサイドの使い分けは意識したいですね。イラクは人に対してガツガツ来る印象なので、良い距離感でいることが大事だと思います」
 
 ボランチは、キャプテンの長谷部誠、柏木陽介、山口蛍に永木亮太が加わり、ポジション争いはさらに厳しさを増している。今回のシリーズ(6日のイラク戦、11日のオーストラリア戦)でチャンスを勝ち取り、アピールできるか。今後のさらなる飛躍を懸けたチャレンジとなるだろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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