チャンスを決め切れない展開が続くなか、思わぬ“落とし穴”が…。
[J1第2ステージ10節]神戸2-1浦和/8月27日/ノエスタ
【神戸2-1浦和】ホーム神戸が追撃を振り切って勝利!浦和との3連戦の初戦を飾る。
敵地に乗り込んだ浦和は、神戸に狙いどころを封じられて2連敗を喫した。この日のリーグ戦を最後に、日本代表としてロシア・ワールドカップアジア最終予選に臨む柏木陽介にとっては、ほろ苦さが残る一戦だった。
ボランチの一角で先発した柏木は、試合序盤から中盤での正確なパス捌きで攻撃を構築。また、時折前線へ積極的に飛び出して、興梠慎三や武藤雄樹との連係からゴールに迫るなど、攻めにリズムをもたらした。
本人も「後ろから飛び出していくことでチャンスになるのはわかっていた」と言うとおり、その動き自体は決して悪くはなかった。しかし、「そういう動きは良かったと思うけど、最終局面でパスが出なかった。結果的にそれが点につながったわけではない」のも確かだろう。
ゴール前であと一歩を崩し切れない、または、チャンスを決め切れない展開が続くなか、33分には思わぬ“落とし穴”が待っていた。
自陣から前線の李 忠成へ縦パスを供給すると、これに鋭く反応した神戸の高橋祥平にインターセプトされたボールが前線のレアンドロへと渡る。そこからカウンターを発動されると、最終ラインをペドロ・ジュニオールに上手く突かれて先制点を献上してしまう。
「(縦パスを)狙わなきゃいけないけど、それが失点につながってはいけない。俺みたいな選手が失点に絡むというのは許されないし、今後は意識して気をつけないと。今後、代表で戦っていくうえでもそういったプレーをしてはいけない。そのあたりの賢さを身につけたい」
自らを戒めるように発したこの言葉から分かるように、このワンプレーに対する反省の色は濃く、さらにこの試合全体でのパフォーマンスに関しても、こう言葉を続けた。
「最初はフィーリング良くできていたけど、途中から疲れてしまったとも思うし、もう少しシュートを撃てたんじゃないかとか、前を向けたんじゃないかとか反省点が多い」
もっとも、しっかり得点に関与したのも確かで、ズラタンのゴールシーンでは自らのパスが起点となった。「後半途中に(ボランチから)2シャドーの一角に入ってからは距離感良くプレーはできていた」と手応えも口にしたが、結果的に同点に追いつけずチームは第2ステージ初の連敗を喫した。
「気持ち的にしんどいけど切替えていくしかない。失点しているから負けにつながっているわけで、そのあたりも改善したい。もう少しコンパクトに、下がるところと行くところのメリハリをつけていかないと。良い時期はそれができていたからね」
ここに来てやや失速しているチームは、果たして、この敗戦を教訓に再び勢いを取り戻せるのか。厳しい言葉を並べた司令塔の柏木を軸に、強者として進撃する姿をサポーターは待ちわびているに違いない。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
【神戸2-1浦和】ホーム神戸が追撃を振り切って勝利!浦和との3連戦の初戦を飾る。
敵地に乗り込んだ浦和は、神戸に狙いどころを封じられて2連敗を喫した。この日のリーグ戦を最後に、日本代表としてロシア・ワールドカップアジア最終予選に臨む柏木陽介にとっては、ほろ苦さが残る一戦だった。
ボランチの一角で先発した柏木は、試合序盤から中盤での正確なパス捌きで攻撃を構築。また、時折前線へ積極的に飛び出して、興梠慎三や武藤雄樹との連係からゴールに迫るなど、攻めにリズムをもたらした。
本人も「後ろから飛び出していくことでチャンスになるのはわかっていた」と言うとおり、その動き自体は決して悪くはなかった。しかし、「そういう動きは良かったと思うけど、最終局面でパスが出なかった。結果的にそれが点につながったわけではない」のも確かだろう。
ゴール前であと一歩を崩し切れない、または、チャンスを決め切れない展開が続くなか、33分には思わぬ“落とし穴”が待っていた。
自陣から前線の李 忠成へ縦パスを供給すると、これに鋭く反応した神戸の高橋祥平にインターセプトされたボールが前線のレアンドロへと渡る。そこからカウンターを発動されると、最終ラインをペドロ・ジュニオールに上手く突かれて先制点を献上してしまう。
「(縦パスを)狙わなきゃいけないけど、それが失点につながってはいけない。俺みたいな選手が失点に絡むというのは許されないし、今後は意識して気をつけないと。今後、代表で戦っていくうえでもそういったプレーをしてはいけない。そのあたりの賢さを身につけたい」
自らを戒めるように発したこの言葉から分かるように、このワンプレーに対する反省の色は濃く、さらにこの試合全体でのパフォーマンスに関しても、こう言葉を続けた。
「最初はフィーリング良くできていたけど、途中から疲れてしまったとも思うし、もう少しシュートを撃てたんじゃないかとか、前を向けたんじゃないかとか反省点が多い」
もっとも、しっかり得点に関与したのも確かで、ズラタンのゴールシーンでは自らのパスが起点となった。「後半途中に(ボランチから)2シャドーの一角に入ってからは距離感良くプレーはできていた」と手応えも口にしたが、結果的に同点に追いつけずチームは第2ステージ初の連敗を喫した。
「気持ち的にしんどいけど切替えていくしかない。失点しているから負けにつながっているわけで、そのあたりも改善したい。もう少しコンパクトに、下がるところと行くところのメリハリをつけていかないと。良い時期はそれができていたからね」
ここに来てやや失速しているチームは、果たして、この敗戦を教訓に再び勢いを取り戻せるのか。厳しい言葉を並べた司令塔の柏木を軸に、強者として進撃する姿をサポーターは待ちわびているに違いない。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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