さらに火をつけたのが、73分の3枚替え
水戸ホーリーホック、V・ファーレン長崎に続く3枠目のJ1昇格チームを決めるプレーオフの準決勝が12月7日に開催。シーズンで3位のジェフユナイテッド千葉は、6位のRB大宮アルディージャをホームのフクダ電子アリーナで迎え撃った。
ご存じの通り、プレーオフは上位クラブが引き分けでも勝ち上がれるルール。1万7000人超の大観衆の声援も味方につけた千葉は圧倒的有利な状況だった。
しかしながら、20分にCKから大宮の泉柊椰に先制点を献上すると、32分には右SB関口凱心に2点目を奪われる。前半を0-2で終えるという、まさかの展開を余儀なくされた。
「『1点取ったら変わるよ』と。『劇的勝利をしよう』というのをみんなで話し合ってピッチに出ました」とキャプテンの鈴木大輔はまったく諦めていなかったことを明かす。
48分には再びリスタートからアルトゥール・シルバに決められた時には、さすがに「マズイ」という危機感が走ったに違いない。それでも「ここで自分たちを信じ切れるかどうかだ」と自らを、そして周囲を鼓舞し続けた鈴木の思いがチーム全体に乗り移った。
そのなかで、60分に途中出場した17歳の新星・姫野誠が流れをガラリと変え、71分にカルリーニョス・ジュニオの一撃がさく裂。そこからフクアリの雰囲気が一気にヒートアップする。
ご存じの通り、プレーオフは上位クラブが引き分けでも勝ち上がれるルール。1万7000人超の大観衆の声援も味方につけた千葉は圧倒的有利な状況だった。
しかしながら、20分にCKから大宮の泉柊椰に先制点を献上すると、32分には右SB関口凱心に2点目を奪われる。前半を0-2で終えるという、まさかの展開を余儀なくされた。
「『1点取ったら変わるよ』と。『劇的勝利をしよう』というのをみんなで話し合ってピッチに出ました」とキャプテンの鈴木大輔はまったく諦めていなかったことを明かす。
48分には再びリスタートからアルトゥール・シルバに決められた時には、さすがに「マズイ」という危機感が走ったに違いない。それでも「ここで自分たちを信じ切れるかどうかだ」と自らを、そして周囲を鼓舞し続けた鈴木の思いがチーム全体に乗り移った。
そのなかで、60分に途中出場した17歳の新星・姫野誠が流れをガラリと変え、71分にカルリーニョス・ジュニオの一撃がさく裂。そこからフクアリの雰囲気が一気にヒートアップする。
さらに火をつけたのが、小林慶行監督の73分の3枚替え。とりわけ大きかったのが、37歳の大ベテラン米倉恒貴の存在だ。
「自分は37歳で、正直、20代の選手にプレーでシャカリキにやって勝てるかと言ったら、なかなか難しいところがある。それでも使おうとしてくれるんで、ポジションうんぬんじゃない。今日だって左サイドでしたし、やれることをやるだけ。強い意識が最後、一番なのかなと思います」と、J1最終節で劇的な残留を果たした2008年の“フクアリの奇跡”を知る男は貪欲に泥臭く前へ出続け、仲間の士気を高めていったのだ。
そのエネルギーが結実し、77分にはエドゥアルドが2点目をゲット。1点差とすると、直後に米倉がGK目がけて猛然とボールを奪いに行く。このワンプレーにスタジアム中が勇気づけられ、熱気は最高潮に達した。
そして迎えた83分。呉屋大翔がヘッドで落としたボールを米倉が素早く前線へ展開。ここに姫野が走り込み、同点弾を奪取。試合を振り出しに戻し、とうとう千葉が優位に立ったのである。
「あれがアシストになるのはデカいですよね。あいつに感謝します」と値千金のアシストをつけた米倉は言う。頼もしい年長者に対し、鈴木も「『下を向くな、前に出ようぜ』というのを背中で示してくれた。後ろから見ていて感動しました」と心からの賛辞を贈った。
もともと米倉というのは、泥臭く頑張るタイプのプレーヤー。30代後半になった今でも勇猛果敢に敵陣に向かっていく。そういう闘争心溢れるアグレッシブなプレーは、姫野ら若手に大きな勇気を与えるはず。最終的に河野貴志の逆転弾が生まれ、千葉は4-3でミラクルな勝利を手にしたが、本当にこの日は米倉が計り知れないほど大きなものをもたらしたと言っていい。
「自分は37歳で、正直、20代の選手にプレーでシャカリキにやって勝てるかと言ったら、なかなか難しいところがある。それでも使おうとしてくれるんで、ポジションうんぬんじゃない。今日だって左サイドでしたし、やれることをやるだけ。強い意識が最後、一番なのかなと思います」と、J1最終節で劇的な残留を果たした2008年の“フクアリの奇跡”を知る男は貪欲に泥臭く前へ出続け、仲間の士気を高めていったのだ。
そのエネルギーが結実し、77分にはエドゥアルドが2点目をゲット。1点差とすると、直後に米倉がGK目がけて猛然とボールを奪いに行く。このワンプレーにスタジアム中が勇気づけられ、熱気は最高潮に達した。
そして迎えた83分。呉屋大翔がヘッドで落としたボールを米倉が素早く前線へ展開。ここに姫野が走り込み、同点弾を奪取。試合を振り出しに戻し、とうとう千葉が優位に立ったのである。
「あれがアシストになるのはデカいですよね。あいつに感謝します」と値千金のアシストをつけた米倉は言う。頼もしい年長者に対し、鈴木も「『下を向くな、前に出ようぜ』というのを背中で示してくれた。後ろから見ていて感動しました」と心からの賛辞を贈った。
もともと米倉というのは、泥臭く頑張るタイプのプレーヤー。30代後半になった今でも勇猛果敢に敵陣に向かっていく。そういう闘争心溢れるアグレッシブなプレーは、姫野ら若手に大きな勇気を与えるはず。最終的に河野貴志の逆転弾が生まれ、千葉は4-3でミラクルな勝利を手にしたが、本当にこの日は米倉が計り知れないほど大きなものをもたらしたと言っていい。




















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