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A代表デビューの後藤啓介が悔やんだ87分のシーン。その2分前にも惜しいチャンス。「ようやく」踏み出した世界一への第一歩【日本代表】

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2025年11月15日

ストライカーとしてのエゴより、より確率の高い選択を

ガーナ戦でA代表デビューを飾った後藤。チームで求められるタスクをこなしたうえで、目に見える結果も狙っていた。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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[国際親善試合]日本 2-0 ガーナ/11月14日/豊田スタジアム

 ガーナ戦で、2点リードした75分に投入され、20歳でのA代表デビューとなった後藤啓介が悔やんだのは、87分のシーンだった。

 自陣の右サイドから渡辺剛が縦パスを送ると、シャドーから右に流れた北野颯太が受けて、内側にポジションを取っていた右ウイングバックの菅原由勢が、浮き球で相手ディフェンスの背後に出されたボールに追いつく。ガーナの3バックがボールサイドにスライドする流れで、1トップの後藤は中央CBのジョナス・アジェティーと右CBのコジョ・ペプラーオポングの間にポジションを取り、菅原のクロスに合わせにいく。

 タイミングも形も完璧に見えたが、菅原のクロスは身体能力を活かしたアジェティーに間一髪でクリアされて、日本のCKとなった。

「昨日の練習で、(菅原)由勢君が良いクロスを上げるなと思ってましたし、外側でクリアされなければ絶対...俺もいましたし、もう一人いたので。たぶんゴールになってたかなと思う」と後藤は振り返る。

 もう一人は、後藤のさらに内側から入ってきていた佐藤龍之介のことだが、体勢としては後藤がボールの落ちぎわをボレーで捉えていた可能性が高い。

 後藤は安藤智哉、北野と同時投入されており、送り出される時に「森保一監督から、まず守備からというのと、ゼロでしっかり抑えるために、ハードワークというのは言われて入った」と語るように、2-0で終盤という状況で、まずは守備のタスクが求められていた。
 
 親善試合と言っても、北中米W杯の本大会まで残り4試合という段階で、A代表デビューでも思う存分、自分がやりたいプレーを出せば合格点が与えられるわけではない。

「チームで求められてることしか考えてない。その結果、(チャンスが)こぼれてくると思っている」

 そう語る後藤だが、FWとしてチャンスをもらった以上、そのこぼれてくる好機を仕留めて、結果を出すという意識があるのは当然のことだ。191センチのサイズで高さが注目されやすいが、縦に仕掛けてシュートを狙うこともできる。ただ、この試合の状況を考えながら、攻撃ではシンプルに周りを活かして、最終的にゴール前で関わるという意識が強く感じられたプレー時間だった。

 その後藤がもう1つ、惜しいシーンに絡んだのが85分。日本がガーナ陣内に押し込んだところから、ボランチの藤田譲瑠チマからショートパスを受けた佐野海舟がライン間に進み出て、周囲がオーバードロード(密集)の状態となる。前線の後藤は敵CB二枚の間で、右斜めからのパスをダイレクトで手前に落とした。そこに佐藤が走り込んできたが、タイミングがわずかにずれてシュートに行けず、相手にボールを拾われた。

「リュウ(佐藤)がけっこう、勢い良く入ってきてるのが見えたので。思い切り振らなくても、コースを狙えば入るかなと思ってましたし、自分自身も半身じゃなくて、後ろ向きに受けちゃったので。前向きの選手をシンプルに使って。真ん中だったと思うので、コースを打ち分けやすいのかなと思った。シンプルに使った感じです」

 トラップから反転して、強引に打つ選択肢もあったかもしれないが、ジュビロ磐田でプレーしていた当時から、ストライカーとしてのエゴよりも、より確率の高い選択をする選手だ。ただ、この時は佐藤との呼吸が若干合わなかった。後藤と佐藤は同じロス五輪世代だが、U-20代表などでも一緒になる機会はそれほど多くなかった。それだけに後藤は「そんなにネガティブにならずに、お互い良い動きはできてたので。あとは最後の部分だけかなと思います」と前を向く。
 
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