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鹿島の中堅・若手はタイトル未経験。松村は危機感「早くこの壁を越えなきゃ」。常勝軍団復活へ。植田も強調「必ず優勝しないと」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2025年11月09日

「負けない戦い方を選んでいないか」

首位に立つ鹿島。残り2節で2位柏と勝点1差。9年ぶりJ1制覇に王手をかけた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 11月8日のJ1第36節。首位に立つ鹿島アントラーズは、ホームに横浜FCを迎えた。残留争いを戦う相手は「絶対に負けられない」という闘争心を前面に押し出してきたが、鹿島も2016年以来、9年ぶりのリーグ制覇のために1ポイントも落とせない。勝利への強い意識は序盤から色濃く感じられた。

 前半は堅守から長いボールを多用する横浜FCの割り切った戦いに苦戦し、シュートは3本しか打てなかったが、ハーフタイムに鬼木達監督が「自分たちは負けない戦い方を選んでいないか」という問いかけがあり、選手たちも消極性を反省。「後半は自分たちから点を取りにいこう」とスイッチを入れた。

 その結果が、2-1の勝利につながった62分と65分のゴールである。1点目を奪ったのはエースのレオ・セアラだが、起点となるドリブル突破を見せたのは、7月5日の川崎フロンターレ戦以来の先発となった松村優太。彼の巧みなスルーパスを田川亨介が受け、ンドカ・ボニフェイスをかわした田川が折り返したボールを背番号9が流し込む。見事な連係だった。

「久々に僕とか田川選手が先発で出たのは、僕たちの特長を活かして、背後を狙っていこうという意図があった。前半のうちにそうできれば良かったけど、相手がブロックを引いてきたんで、なかなかスペースがなかった。そこで後半、『間で受けてみよう』と修正したことで、1つ得点につながった」と松村は冷静に話した。自身がスタメンで出た試合で大きな足跡を残したことで、彼自身も手応えを掴んだに違いない。
 
 2点目は小川諒也の右CKから知念慶が打点の高いヘッドで仕留めた形。その前段階で、後半から出場の右サイドバックの濃野公人が高い位置まで攻め上がり、L・セアラにスルーパスを供給。これによって貴重なCKを得られたのだ。

 守護神の早川友基、終盤に投入された舩橋佑、津久井佳祐、徳田誉にしてもそうだが、鹿島の20代半ば以下の生え抜きプレーヤーたちは、タイトル未経験。そういう彼らが要所で良い働きを見せ、横浜FCの粘りに屈することなく勝利に貢献し、9年ぶりのリーグ制覇に王手をかけたことは注目すべき点だ。

 松村は以前、「自分は2020年に鹿島に入ってきてから、一度も優勝していない。早くこの壁を越えなきゃいけない」と危機感を吐露したことがあった。今の鹿島のメンバーを見ると、30代の柴崎岳や植田直通、29歳の鈴木優磨、三竿健斗らは辛うじて9年前のJ1優勝を知っているし、移籍組の小池龍太や知念、小川もタイトルの経験があるが、大半はタイトルの味を知らない。中堅・若手世代が頂点に立つ経験をしなければ、常勝軍団復活への布石を打つことはできないのだ。
 
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