「点を取れなかったことがすごく残念だった」
10月30日、KNVBカップ1回戦でNECはアマチュアチーム相手に大苦戦。敵地でラインブルフセ・ボーイズを3-2で下し、やっとの思いで次のラウンドに進んだ。
FW小川航基は負傷、MF佐野航大は出場停止のため、この日の遠征に参加せず。日本人トリオのうち、FW塩貝健人だけラインブルフセ・ボーイズ戦でプレーした。
10分には浮き球のスルーパス、21分にはポストプレーでNECの2ゴールをプレアシストした塩貝だったが、欲しかったのはゴールという明確な結果だった。しかし、この夜のNECは3得点したわりには、ラインブルフセ・ボーイズを崩し切る場面が少なく、塩貝の打ったシュートは1本だけ。81分に交代させられると、ベンチへ戻る塩貝の肩は傍から見ても分かりやすいほど落ちていた。
――あの時はがっかりしていたのか? 怒りだったのか?
「がっかり」
――代えられたことに?
「いや、全然。代えられたことにではない。パフォーマンスはそこまで悪くなかったとは思いますが、このクラスの相手に、最近使われてない状況で結果が欲しかったので、点を取れなかったことがすごく残念だった」
FW小川航基は負傷、MF佐野航大は出場停止のため、この日の遠征に参加せず。日本人トリオのうち、FW塩貝健人だけラインブルフセ・ボーイズ戦でプレーした。
10分には浮き球のスルーパス、21分にはポストプレーでNECの2ゴールをプレアシストした塩貝だったが、欲しかったのはゴールという明確な結果だった。しかし、この夜のNECは3得点したわりには、ラインブルフセ・ボーイズを崩し切る場面が少なく、塩貝の打ったシュートは1本だけ。81分に交代させられると、ベンチへ戻る塩貝の肩は傍から見ても分かりやすいほど落ちていた。
――あの時はがっかりしていたのか? 怒りだったのか?
「がっかり」
――代えられたことに?
「いや、全然。代えられたことにではない。パフォーマンスはそこまで悪くなかったとは思いますが、このクラスの相手に、最近使われてない状況で結果が欲しかったので、点を取れなかったことがすごく残念だった」
欧州デビューの昨季、リーグ戦とカップ戦を合わせて5ゴールを挙げた塩貝は、破断に終わったものの、今夏のクラブ・ワールドカップに出場したザルツブルク(オーストリア)からオファーを受けるなど、周りからの期待がものすごく高まっていた。
リーグ開幕戦でスタメンの座が約束されていたのは、その証。体調不良で欠場した塩貝だったが、第2節のヘラクレス戦では途中出場で2ゴールを決めて、「さすが健人」と見る者を唸らせた。
しかし、77分間プレーした第6節のヘーレンフェーン戦で不発に終わると、9月25日の第7節・AZ戦から4試合連続、塩貝に出場機会は訪れなかった。
「今は使われてないです。チャンスをもらった時に点を取れてないのは事実なので、それがすべてなのかなと思います」
今季のNECはストライカーのポジションが激戦区。ブライアン・リンセンは一列下がってシャドーストライカーを務めることでレギュラーの座を確保。2部リーグのテルスターで昨季後半戦のエースとして活躍し、同チームの1部昇格に貢献したユセフ・エル・カチャティはチームにどんどん馴染んでいき、その力を発揮し始めている。3季目の小川は10節を終えた時点で4ゴールと、チーム内の得点王だ。
こうした競争の中で塩貝はスーパーサブの座を、2ゴール・2アシストのエル・カチャティに奪われている。
ラインブルフセ・ボーイズ戦で、1か月ぶりの公式戦出場というチャンスをもらった塩貝は、どうしてもゴールが欲しかった。
プロサッカー選手なら誰しも一度は通る道。しかし、今季の飛躍を誓った20歳にとっては受け入れがたい今の自分――。冷たい秋の夜の、人気の少なくなったスタジアムで塩貝は「だいぶ...キツイです」と小声で呟いた。
取材・文●中田 徹
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リーグ開幕戦でスタメンの座が約束されていたのは、その証。体調不良で欠場した塩貝だったが、第2節のヘラクレス戦では途中出場で2ゴールを決めて、「さすが健人」と見る者を唸らせた。
しかし、77分間プレーした第6節のヘーレンフェーン戦で不発に終わると、9月25日の第7節・AZ戦から4試合連続、塩貝に出場機会は訪れなかった。
「今は使われてないです。チャンスをもらった時に点を取れてないのは事実なので、それがすべてなのかなと思います」
今季のNECはストライカーのポジションが激戦区。ブライアン・リンセンは一列下がってシャドーストライカーを務めることでレギュラーの座を確保。2部リーグのテルスターで昨季後半戦のエースとして活躍し、同チームの1部昇格に貢献したユセフ・エル・カチャティはチームにどんどん馴染んでいき、その力を発揮し始めている。3季目の小川は10節を終えた時点で4ゴールと、チーム内の得点王だ。
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