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金田喜稔がアメリカ戦を斬る!「どうやって相手を崩すのか。チーム全体の共通理解がなければ苦戦を強いられることになる」

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2025年09月10日

先発で及第点以上はキーパーの大迫くらい

アメリカに0-2で敗れた森保ジャパン。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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[国際親善試合]日本 0-2 アメリカ/9月9日/ロウアードットコム・フィールド

 日本代表は、国際親善試合でアメリカ代表と対戦。30分に先制されると、64分に追加点を奪われ、0-2で敗れた。

 両チームの対照的な状況が、そのまま結果に出た試合だったと言えるだろう。日本は3日前のメキシコ戦(0-0)からスタメンを全員入れ替えるターンオーバーで臨み、コンビネーションもままならない状態だった。

 一方のアメリカは、来年のワールドカップ開催国としてのプライドを絶対に見せなければいけなかった。3日前には韓国に0-2で負けた。その状況からくる必死さが、あらゆる面に表われていた。

 日本の試合運びの上手さや駆け引き、激しさ、コンビネーションが出てくるか注目していたけど、率直に言ってアメリカの方が非常に上だった。アメリカのシステムは3-4-2-1で、守備時には5-4-1になる形だった。日本と同じシステムだから“ミラーゲーム”になり、1対1の局面が多くなるのは必然だよね。

 そこで問われるのは、個人のスキル、状況判断、フィジカルの強さ、高さ。90分を通して見た時、アメリカの選手が上回っていた。日本はどこで、誰に、どういうタイミングでボールが入った時に局面を打開し、チャンスにつなげていくのか。その答えを示せる選手がいなかった。

 ビルドアップにしても、結局は前線の選手が起点にならなければならない。だが今日、出場した選手たちは、常に日本代表の試合に出続けてコンビネーションを深めているわけではない。3バックの関根、荒木、長友もそうだ。
 
 ダブルボランチの一角だった藤田の視野の広さや巧みなボール回しに期待したけど、パスミスが多く、気持ちが空回りしてしまっていた。自分ができることを見せなければと焦ってしまったりする。そんな選手たちがピッチに立ったわけだ。先発で及第点以上だったのは、キーパーの大迫くらいだろう。

 日本は後半、メンバーを6人替えて、フォーメーションも3-4-2-1から4-2-3-1に変えた。しかし、それでも状況は好転しなかった。三笘と伊東はこれまでのウイングバックからサイドハーフになり、後方にサイドバックが控えているから守備のケアが少なくてすむのに、明確なスタイルは見えなかった。また左サイドバックで起用された瀬古は本来、センターバックだ。前田も左ウイングバックよりも、本職はセンターフォワードだ。

 5-4-1のブロックを破れなかったのは、今回に限らず課題だ。2022年のカタール・ワールドカップのコスタリカ戦(0-1)と同じ構図だよね。5-4-1で守られ、ボールは持てるが崩せず、自らのミスから失点して逃げ切られた。

 ワールドカップでは、日本を相手に引いて守ってくるチームがあるかもしれない。そうなった時、どうやって相手を崩すのか。そのためのパスのタイミング、コンビネーションの確立、チーム全体の共通理解がなければ、厳しい戦いを強いられることになる。
 
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