【総体】なぜ市立船橋は強いのか――。その理由を示す右SB・真瀬拓海の「脇役」ぶり

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2016年07月29日

サイドバックが相手のサイドバックに常にプレッシャーを掛け続ける。

僅差のスコアとはなったが、終始押し気味に試合を進めた市立船橋。右SBの真瀬は高い位置を取って関東一を押し込んだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[インターハイ2回戦]市立船橋 1-関東一 7月28日/呉市総合・多目的G
 
 昨年のインターハイ準決勝で激突した両校の再戦が、2回戦で実現した。

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 昨年の対戦では1-2で敗れリベンジを誓った関東一だったが、市立船橋がその挑戦を凌駕し、後半9分の1年生MF郡司篤也のゴールで1-0の勝利を収めた。
 
 スコアこそ1-0だが、内容は市立船橋が終始圧倒する『横綱相撲』だった。実力校の関東一を、そこまで押し込めた要因として、市立船橋右サイドバックの真瀬拓海の存在が大きかった。
 
「相手が前に来ないのがすぐに分かったので、今日はより高い位置に張り出して、相手のラインを下げたり、積極的にサイドから崩していこうと思った」
 
 真瀬は右サイドバックでありながら、相手の対面するサイドバックにまで常にプレッシャーをかけ続けた。逆サイドにボールがある時は相手ボランチ、サイドハーフ、サイドバックの中間にポジションを取って、細かい動きで牽制。
 
 この試合で攻撃のスイッチを入れる役割を担った左サイドバックの杉岡大暉がボールを持ったら、タイミングよく右のスペースに飛び出しては、サイドチェンジを引き出した。さらにボールを受けると、キレのあるドリブルで一気にえぐり込み、中央にボールを送り続けた。
 
「突破までは良かったけど、精度が低かった。あれだけ仕掛けられたら、しっかりとアシストを決めなければいけなかった。そうすればもっと楽な試合にできたのですが…」と、試合後に語ったように、真瀬のプレーは直接ゴールには結びつかなかった。しかし、その頭脳的で変化に富んだプレーがあったからこそ、関東一は攻撃に厚みを加えられなかった。この日は完全に市立船橋の3番が右サイドを制圧していた。
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