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卒業を待たずにプロの世界へ。秋春制移行に伴う大学サッカーの現状。チームの監督であり教育者はどう捉えているのか

カテゴリ:大学

小室功

2025年08月01日

「プロになりたい選手を引き留めることはできません」

26年の秋春制への移行は、大学サッカーにいかなる影響を及ぼすのか。写真:小室功

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 大学最終学年のシーズンに臨まず、前倒しでJリーグに進む選手が少なくない。

 具体例を挙げれば、筑波大4年生のCB諏訪間幸成(現・横浜FM)、SB安藤寿岐(現・鳥栖)、ボランチの加藤玄(現・名古屋)がそれぞれJクラブと契約し、すでにプロの舞台に立っている。日大4年生のGK木村凌也もまた、大学でのラストシーズンを戦うことなく、横浜FMへの加入を選んだ。

 2026年からJリーグが秋春制に移行することもあり、白羽の矢を立てられた大学在学中の即戦力は卒業を待たず、Jクラブに進むといった傾向がより加速していくのではないか。

 冒頭のとおり、主力3選手を欠きながら今季の関東大学サッカーリーグ戦1部に挑んでいる筑波大は、開幕の国士舘大戦を4-1で勝利し、続く第2節では流通経済大に1-1の引き分け。チームの置かれた現状を冷静に受け止めつつ、筑波大の小井戸正亮監督はこう前を向いた。

「後ろのほうで中心となる4年生の3人がいないなか、初戦はできすぎといった感じがありましたね。第2節のように勝つか負けるか、どちらに転ぶか、分からないという試合が続くでしょうが、それを繰り返しながらチームとしても個人としても成長していけたら、と思っています。守備面がまだまだ安定していませんし、ゲームを作るという点でも修正しなければいけませんが、今いるメンバーが頑張ってくれているので、今後に期待しています」

 4月に開幕したリーグ戦1部は延期試合を含め、7月5に前期の全日程を無事に終了。筑波大は国士舘大に続き、勝点3差で2位につけている。後期の開幕は9月20日の予定だ。
 
 そんななか、新たな主力の流出も発表された。リーグ戦の中断期間を利用して行なわれていた「アミノバイタル」カップ2025の開催中に、筑波大3年生FWの内野航太郎がブレンビーIF(デンマーク)に移籍したのだ。

 U-23日本代表候補に名を連ねる点取り屋だが、現地7月20日に行なわれたデンマーク・スーペルリーガの今季開幕戦に途中出場するなど、早くも新天地でのキャリアを歩み始めている。

 こうした例にとどまらず、今後はさらにJクラブはもとより、海を渡っていく選手が増えていくのではないかと予想されるが、その点について、どのように受け止めているのか。大学サッカー界をけん引する強豪のひとつ、筑波大の小井戸監督は「大前提として、サッカー部を退部してプロになりたいという選手を引き留めることはできません」と明言し、こう続けた。

「我々が考えるのは、何より選手の成長であり、今後のキャリアが少しでも良い方向にいくことなので、そのためにどうしたらいいか。そこをまず大事に考えたいです。今、このタイミングで、プロのステージに進んだほうが本人のためだし、そのレベルに見合うのであれば、快く送り出したいと思っています」

 選手たちの選択の自由を、大学側として妨げることはできない。だが、最終的な決断に至るまで「しっかりとコミュニケーションしたい」とも付け加えた。
 
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