レバークーゼンで台頭し、今夏にリバプールへとステップアップ移籍を果たしたオランダ代表のジェレミー・フリンポン。圧倒的なスプリントや攻撃力が目を引く右サイドバック(ウイングバック)は、レバークーゼン時代に「愛されキャラ」としても話題を振りまいていた。ドイツ在住の記者がその知られざる人となりに迫る。
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フリンポンには人を笑顔にする力があるようだ。いつもポジティブな雰囲気で、なにより人懐っこい。どちらかと言えば、口数が多くないタイプのフロリアン・ヴィルツ(同じくレバークーゼンからリバプールに移籍)もフリンポンには気を許し、よくじゃれ合ったり、ふざけ合ったりしている。
フリンポンとヴィルツは一緒に車に乗ってトレーニングに向かうほど仲が良く、束の間のオフを共に過ごすことも少なくない。ベンチとロッカールームの席も隣同士で、リバプールでもその親密な関係は変わらないだろう。
彼の陽気さは無理がなく、自然体そのもの。トレーニングに非常に集中して取り組んだかと思えば、その前後に隙を見つけてはチームメイトにちょっかいを出す。アウェー遠征の移動中などは、ゆっくり休みたい仲間をそっちのけで思いきりはしゃいでいた。
口数が多くないヴィルツも気を許す
レバークーゼンで同僚だったMFヨナス・ホフマンはこう苦笑いする。
「ジェレミーはいつも冗談を口にしていないと気が済まないやつだよ。それになにかにつけてひと言多くてさ」
そんな振る舞いで時にチームメイトを苛立たせることもあったが、周囲から嫌われることは決してなかった。底抜けの明るさと優しさを持ったフリンポンは、むしろチームの良い雰囲気づくりに欠かせないムードメーカーだった。
また、分け隔てなく仲間を大切にする言動も印象的で、出場機会を失っていて、あるいは思うようにプレーできずに苛立ちを募らせたチームメイトを元気づけたり、励ましたりすることも多い。いつだって明るい彼から声をかけられ、しばらく話し込んだ後、みるみる元気を取り戻したレバークーゼンの選手をどれだけ見たことか。
「ジェレミーはいつも冗談を口にしていないと気が済まないやつだよ。それになにかにつけてひと言多くてさ」
そんな振る舞いで時にチームメイトを苛立たせることもあったが、周囲から嫌われることは決してなかった。底抜けの明るさと優しさを持ったフリンポンは、むしろチームの良い雰囲気づくりに欠かせないムードメーカーだった。
また、分け隔てなく仲間を大切にする言動も印象的で、出場機会を失っていて、あるいは思うようにプレーできずに苛立ちを募らせたチームメイトを元気づけたり、励ましたりすることも多い。いつだって明るい彼から声をかけられ、しばらく話し込んだ後、みるみる元気を取り戻したレバークーゼンの選手をどれだけ見たことか。