[総体1回戦]鹿島学園 2-0 山形中央/7月26日/JヴィレッジP3
今年1月に行なわれた“裏選手権(選手権の裏で開催されたNEW BALANCE CUP)”で優勝し、今大会でも前評判が高いのが鹿島学園高だ。
チームの中心となるのは、キャプテンを務めるDF齊藤空人(3年)。U-17高校選抜にも選ばれた実力派のCBにとって、インターハイは苦い思い出であり、これまでおぼろげに感じていた“プロになりたい”想いが強くなった大会だという。
2年生からチームに守備の中心として君臨していた斎藤は、昨年もインターハイの舞台に立った。初戦の2回戦で対戦したのはプロ注目のFW高岡伶颯(現・サウサンプトン)とMF南創太(現・仙台)を擁し、注目度が高かった日章学園。高岡は怪我で不在だったが、それでも攻撃の破壊力は変わらず、前半だけで3失点。「タフさだったり全てにおいて日章学園が上回っていた。全てが足りなかった」(齊藤)。
齊藤自身も南と対峙する場面は多かったが、上手く対応できず。「ベガルタ仙台に行った南選手とマッチアップした際に、高卒でプロに行く選手と自分との差を感じた。あの時にガチで高卒プロになりたいと思えた。そこから死ぬ気でやらなければいけないと頑張ってきた」。
全国でのリベンジを狙い、選手権に向けて調子を上げていった齊藤だったが、明秀日立と対戦した選手権予選は前半途中に目を負傷し、交代を余儀なくされた。守備の要を失ったチームは0-2で敗戦。齊藤は病院に向かう車の中で、チームの負けを知ったという。
「悔しくて、誰よりも強くなろうと思った」
最終ラインを牽引
最終学年となった今年に入ってからは充実した日々を過ごす。裏選手権での活躍が評価され、U-17高校選抜のメンバーに選出。一緒に選ばれたのは、選手権やインターハイで活躍した有名選手ばかりで、刺激になったと齊藤は語る。
「選ばれて嬉しかった半面緊張したのですが、一緒に生活するなかでサッカー以外でも学ぶ部分があった。食事会場に行けばみんなしっかり食べているし、練習前のストレッチもしっかりやっていた。全員が、プロみたいに意識が高かかった」
鹿島学園ではキャプテンに就任したことで、リーダーとしての自覚が芽生え、「これまでは練習で監督に指摘されたらすぐ文句を言ったり、子どもみたいな反抗をしていた」という性格にも変化が生まれてきた。
プロを目ざす齊藤に鈴木雅人監督がかけてきた言葉は「大人になれ」。武器である的確な読みを活かしたボールハントに、ボランチ経験を活かしたビルドアップ、プレー面、メンタル面で大人に近づくことができれば、より良い選手になれる。そうした意図を組んだ齊藤の成長は著しく、最終ラインからチームを力強く支えている。
山形中央と対戦したインターハイ1回戦でも齊藤の存在は大きかった。見せ場を作りながらも残り時間10分を切るまで1点が生まれない焦れる試合展開となるなか、齊藤を中心としたDF陣が落ち着いてカウンターへの対応を続け、無失点で試合を進めた。
そして声掛けによる彼の貢献も大きい。
「シュートを打たれた時には強く言わないといけない。その1本で失点してしまい、試合が終わってしまうかもしれない。勝つために大事なことを監督が言う前に、自分が言えるように意識しています」
チーム全体で集中力と警戒心を保った結果、打たれたシュートはわずか2本。難しい初戦を無失点で終えた価値は大きい。“彼がいれば問題ない”。そう思えるCBがいて、今大会、鹿島学園が大崩れする心配はない。どこまで勝ち上がれるか注目だ。
取材・文●森田将義
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そして声掛けによる彼の貢献も大きい。
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