日本にとって、E-1選手権に大きなメリットは見当たらない
E-1選手権男子は、最終戦で日本が韓国に1-0で辛勝し、連覇を達成して閉幕した。
前身のダイナスティカップが最初に開催されたのは1990年。日本は韓国、中国、北朝鮮の後塵を拝して最下位に終わった。歴史を俯瞰すれば、その2年後の第2回大会で一転して優勝を飾ったことがアジアの強国へ浮上する転換点になったので、東アジア内でもチャレンジャーだった日本に飛躍のきっかけを与えてくれた大会と評価することもできる。
しかし各国がフルメンバーで戦っていた当時と現在のE-1選手権を比べれば、隔世の感は否めない。日韓がライバル関係を維持しているのに対し、中国のレベルは低下し、最近は北朝鮮の不参加も続く。過去の日本を思い起こせば、予選を勝ち抜いた国にチャンスを与えるのも東アジアの底上げのためには必要なのだろうが、総体的なレベルの低下に伴い観客動員も少なく関心度も薄れている。
前身のダイナスティカップが最初に開催されたのは1990年。日本は韓国、中国、北朝鮮の後塵を拝して最下位に終わった。歴史を俯瞰すれば、その2年後の第2回大会で一転して優勝を飾ったことがアジアの強国へ浮上する転換点になったので、東アジア内でもチャレンジャーだった日本に飛躍のきっかけを与えてくれた大会と評価することもできる。
しかし各国がフルメンバーで戦っていた当時と現在のE-1選手権を比べれば、隔世の感は否めない。日韓がライバル関係を維持しているのに対し、中国のレベルは低下し、最近は北朝鮮の不参加も続く。過去の日本を思い起こせば、予選を勝ち抜いた国にチャンスを与えるのも東アジアの底上げのためには必要なのだろうが、総体的なレベルの低下に伴い観客動員も少なく関心度も薄れている。
率直に現在の日本にとって、E-1選手権に大きなメリットは見当たらない。確かにフル代表が遠いJリーガーには、効果的なモチベーションになっている。もしこのチームの活動が継続されるなら、次期政権からはワールドカップ予選のホームゲームを国内組に任せることも検討されるかもしれない。だが反面、日本代表の現状を考えれば、E-1選手権で結果を出した選手がそのままワールドカップのチャンスを掴み取る流れは想像し難い。
例えば、E-1選手権で得点王とMVPに輝いたジャーメイン良は、これ以上ないアピールに成功した。しかし欧州シーンに目を転じれば、5大リーグだけでも三笘薫、堂安律、町野修斗、中村敬斗と4人の2桁得点者が生まれており、さらにオランダで活躍中の上田綺世、小川航基や、デンマークで結果を出してフライブルクへ移籍した鈴木唯人らが続いている。
森保一監督は、どこかで再チャレンジの機会を設けるかもしれないが、ジャーメインが晩成型なのを加味してもワールドカップのピッチは依然霞んでいる。日本サッカー界は、川崎フロンターレからトットナムへと飛躍した高井幸大に象徴されるように、Jリーガーで代表入りを目ざせるようなタレントなら即座に欧州クラブから声がかかる好況にある。もはや日本代表入りへの必須条件は、森保監督の眼鏡に適うことより欧州での実績になっている。
例えば、E-1選手権で得点王とMVPに輝いたジャーメイン良は、これ以上ないアピールに成功した。しかし欧州シーンに目を転じれば、5大リーグだけでも三笘薫、堂安律、町野修斗、中村敬斗と4人の2桁得点者が生まれており、さらにオランダで活躍中の上田綺世、小川航基や、デンマークで結果を出してフライブルクへ移籍した鈴木唯人らが続いている。
森保一監督は、どこかで再チャレンジの機会を設けるかもしれないが、ジャーメインが晩成型なのを加味してもワールドカップのピッチは依然霞んでいる。日本サッカー界は、川崎フロンターレからトットナムへと飛躍した高井幸大に象徴されるように、Jリーガーで代表入りを目ざせるようなタレントなら即座に欧州クラブから声がかかる好況にある。もはや日本代表入りへの必須条件は、森保監督の眼鏡に適うことより欧州での実績になっている。