ヤマルの成長は止まっている――バルサの17歳に否定的だったスペイン人記者が考えを改めた理由「メッシとの比較は馬鹿げた行為だと思っていたが…」【現地発】
カテゴリ:連載・コラム
2025年06月20日
ラミネには刺激が欠けていた
数か月前、フットボール好きの間での食事会でラミネ・ヤマルに対する懸念を示した。結果的に時間が私の意見を完全に否定することになったが、当時は彼が目に見えて進化しているようには見えなかった。もちろんクオリティの高さはずっと維持していたが、私の見立てでは、10点満点中の8点の選手で、そこで成長は止まっていると感じていた。
当時、バルセロナはラ・リーガ制覇に向けて邁進していたが、ラフィーニャやペドリのようなチームメイトよりも、彼がより多くの貢献をしたとは思えなかった。
私の否定的な意見の根底には、全てがあまりにも簡単に手に入りすぎて、刺激が不足しているのではないかという疑念があった。もちろん、ヤマルは幼少期に困難を経験した。
しかし、本格的にサッカーに取り組んで以降、身体的にも技術的にも選ばれた才能が世界最高の育成機関と称される「ラ・マシア」でさらに磨かれ、15歳でバルサのトップチームデビュー、16歳で代表デビューとすべてが順風満帆だった。まだ運転免許を取得できない年齢で、世界が自分自身の足元にあるような状況だった。
リオネル・メッシは違った。バルサへの入団を決意したのも、自身が患っていた成長ホルモンの分泌異常の治療費を負担するという約束をもらったからだった。しかし姉がバルセロナに適応できず、間もなく母親と一緒にアルゼンチンに帰国。家族はバラバラになった。カンテラ時代には腓骨を骨折する重傷を負った。
【画像】真野恵里菜、平愛梨、高梨臨…新旧日本代表を支える”タレント&モデルの美人妻たち”
当時、バルセロナはラ・リーガ制覇に向けて邁進していたが、ラフィーニャやペドリのようなチームメイトよりも、彼がより多くの貢献をしたとは思えなかった。
私の否定的な意見の根底には、全てがあまりにも簡単に手に入りすぎて、刺激が不足しているのではないかという疑念があった。もちろん、ヤマルは幼少期に困難を経験した。
しかし、本格的にサッカーに取り組んで以降、身体的にも技術的にも選ばれた才能が世界最高の育成機関と称される「ラ・マシア」でさらに磨かれ、15歳でバルサのトップチームデビュー、16歳で代表デビューとすべてが順風満帆だった。まだ運転免許を取得できない年齢で、世界が自分自身の足元にあるような状況だった。
リオネル・メッシは違った。バルサへの入団を決意したのも、自身が患っていた成長ホルモンの分泌異常の治療費を負担するという約束をもらったからだった。しかし姉がバルセロナに適応できず、間もなく母親と一緒にアルゼンチンに帰国。家族はバラバラになった。カンテラ時代には腓骨を骨折する重傷を負った。
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トップチームに昇格すると、最初は順調だったが、すぐにマドリーとバルサの間のライバル関係が最高潮に達する中、いくつもの騒動に巻き込まれた。おまけにアルゼンチン代表ではディエゴ・マラドーナの幻影と戦うことを余儀なくされ、クリスティアーノ・ロナウドとのバロンドール争いも熾烈を極めた。
そのロナウドもまた若い頃、様々な苦難を経験した。そして2人は大成した後も、切磋琢磨できるライバルの存在をモチベーションの原動力にし続けて今に至る。
その刺激がラミネに欠けていた、だから成長が止まっていたのだと私は評価していた。しかし、チャンピオンズリーグのインテルとの準決勝の2試合を見て、私は早急に考えを改めなければならなくなった。彼はその刺激を見つけたのかもしれない(バルセロナでつい最近までラフィーニャが有力視されていたバロンドール?)。
あるいはそのクオリティの高さの余り、自然と溢れ出たのかもしれない。いずれにせよ、ヤマルはここ数か月、最高レベルのプレーを見せている。その数か月前までは、私はメッシと比較することは馬鹿げた行為だと思っていた。しかしよく考えてみると、メッシは同じ年齢の頃、難局を切り開くためにチームメイトがボールを託す存在ではまだなかった。ヤマルはバルサでもスペイン代表でもまさにその切り込み隊長役を担っている。
そのロナウドもまた若い頃、様々な苦難を経験した。そして2人は大成した後も、切磋琢磨できるライバルの存在をモチベーションの原動力にし続けて今に至る。
その刺激がラミネに欠けていた、だから成長が止まっていたのだと私は評価していた。しかし、チャンピオンズリーグのインテルとの準決勝の2試合を見て、私は早急に考えを改めなければならなくなった。彼はその刺激を見つけたのかもしれない(バルセロナでつい最近までラフィーニャが有力視されていたバロンドール?)。
あるいはそのクオリティの高さの余り、自然と溢れ出たのかもしれない。いずれにせよ、ヤマルはここ数か月、最高レベルのプレーを見せている。その数か月前までは、私はメッシと比較することは馬鹿げた行為だと思っていた。しかしよく考えてみると、メッシは同じ年齢の頃、難局を切り開くためにチームメイトがボールを託す存在ではまだなかった。ヤマルはバルサでもスペイン代表でもまさにその切り込み隊長役を担っている。