パルマに所属する日本代表GKの鈴木彩艶は、イタリアでの１年目に見せた活躍で、この夏の去就が騒がしくなっている。セリエAの新王者が依然として注目しているようだ。

　イタリア紙『Corriere dello Sport』は６月16日、ナポリが正守護神アレックス・メレトとの契約延長に向かいつつ、リザーブして鈴木に関心を寄せていると報じた。『TUTTOmercatoWEB』が伝えている。

　鈴木は2024-25シーズンのナポリ戦で大きなインパクトを残した。前半戦は一発退場になったものの、それまでチームのリードに貢献する活躍を披露。後半戦は優勝を争っていた相手を完封して称賛された。ナポリを率いる世界的名将のアントニオ・コンテは22歳の守護神を高く評価していると言われる。

　ただ、セリエA残留を果たしたパルマは、１年前に手に入れたばかりの鈴木を放出しない意向とされる。少なくともあと１年プレーさせ、手放すにしてもさらなる高値で売却する考えとの見方が少なくない。

　TUTTOmercatoWEBは「（メレトの契約延長と）同時進行でナポリはハイレベルな控えを探している。理想的なプロフィールは、若くて信頼できる、足技が優れた選手だ。リストの最初にある名前は、ザイオン・スズキ」と報じた。

「素晴らしい爆発力と技術に恵まれた選手だが、パルマは今のところ放出不可能と考えている」

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　一方、『Eurosport』は「コンテが気に入っているのでない限り、控えGKに3500万ユーロ（約58億円）を出すのは狂気の沙汰と思われる」との見解を示した。

「スズキは優秀な守護神だ。しかし、いくつかミスがあったにしても、競争的なリーグで１シーズン良かったという段階だ。ナポリが守護神の交代を意図しているなら、今季すでにエリア・カプリーレをもっと使えたはずだろう」

　ナポリとしては、メレトと鈴木を競わせつつ、将来的な入れ替えを徐々に進めていきたい考えだろう。ただ、パルマで絶対的な信頼を得ているなか、ベンチからのスタートになるナポリ移籍は、鈴木にとって吉と出るのか。ワールドカップイヤーだけに、その判断が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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