いかに“ダブルエース”にラストパスを通させないか
浦和レッズがクラブワールドカップ(CWC)に臨む。グループEで6月18日にリーベル・プレート(アルゼンチン)、22日にインテル(イタリア)、26日にモンテレイ(メキシコ)と対戦。世界の強豪クラブにどう立ち向かうか。本稿では第2戦の相手となるインテルを分析する。
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これまで20回のセリエA優勝を誇るインテル。1960年代前半にチャンピオンズカップを二度制し、チャンピオンズリーグ(CL)となってからはジョゼ・モウリーニョ監督が率いた2009-10シーズンに、バイエルンを下して三度目の欧州王者に。同年12月に行なわれたCWCでも優勝した。
過去3シーズンで二度のCLファイナリストになったが、2022-23シーズンはマンチェスター・シティに0-1で敗れて“ビッグイヤー”を逃した。そして24-25シーズンには準決勝でバルセロナとの撃ち合いを制して決勝に進んだが、パリ・サンジェルマンにまさかの0-5大敗を喫した。
そのショックも冷めやらない6月初旬に、指揮官シモーネ・インザーギの退任とサウジアラビアのアル・ヒラルでの監督就任が発表される。世界の大舞台を前に大混乱は避けられないと思われたが、フロントはパルマをセリエA残留に導いた元ルーマニア代表DFクリスティアン・キヴを新たな指揮官に指名した。
キヴは先述のモウリーニョ体制における2009-10シーズンのCLを含め、セリエAとコッパ・イタリアの三冠を獲得したチームの主要戦力で、リーダーシップの高さにも定評があった。引退してからはインテルのアカデミーで指導者のキャリアをスタートさせており、チームの危機的な状況を救う存在として、彼ほど打ってつけの人物はなかなかいないだろう。
しかも、パルマではインザーギ監督と同じく3-5-2をベースに戦っており、システムに大きな変更なくチームを再構築できることは、CL決勝から2週間余りでCWCの初戦を迎えることを考えると大きい。
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これまで20回のセリエA優勝を誇るインテル。1960年代前半にチャンピオンズカップを二度制し、チャンピオンズリーグ(CL)となってからはジョゼ・モウリーニョ監督が率いた2009-10シーズンに、バイエルンを下して三度目の欧州王者に。同年12月に行なわれたCWCでも優勝した。
過去3シーズンで二度のCLファイナリストになったが、2022-23シーズンはマンチェスター・シティに0-1で敗れて“ビッグイヤー”を逃した。そして24-25シーズンには準決勝でバルセロナとの撃ち合いを制して決勝に進んだが、パリ・サンジェルマンにまさかの0-5大敗を喫した。
そのショックも冷めやらない6月初旬に、指揮官シモーネ・インザーギの退任とサウジアラビアのアル・ヒラルでの監督就任が発表される。世界の大舞台を前に大混乱は避けられないと思われたが、フロントはパルマをセリエA残留に導いた元ルーマニア代表DFクリスティアン・キヴを新たな指揮官に指名した。
キヴは先述のモウリーニョ体制における2009-10シーズンのCLを含め、セリエAとコッパ・イタリアの三冠を獲得したチームの主要戦力で、リーダーシップの高さにも定評があった。引退してからはインテルのアカデミーで指導者のキャリアをスタートさせており、チームの危機的な状況を救う存在として、彼ほど打ってつけの人物はなかなかいないだろう。
しかも、パルマではインザーギ監督と同じく3-5-2をベースに戦っており、システムに大きな変更なくチームを再構築できることは、CL決勝から2週間余りでCWCの初戦を迎えることを考えると大きい。
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守備の中心はスイス代表の守護神ヤン・ゾマーであることは変わらないだろう。ディフェンスラインは対人戦に強く、統率力も備えたオランダ代表DFステファン・デ・フライが一角を担うと予想できるが、ドイツ代表の大型DFヤン・ビッセクや左利きのイタリア代表DFアレッサンドロ・バストーニ、経験豊富なフランチェスコ・アチェルビといった豊富な戦力から、かつての名センターバックであるキヴ監督が、どういう選択をしていくのか。
中盤は抜群の展開力を誇るトルコ代表MFハカン・チャルハノールを軸に、幅広くボールに関われるイタリア代表MFニコロ・バレッラ、オンとオフの両面でハイレベルな攻撃参加を見せるヘンリク・ムヒタリアンが主力を構成しており、攻守両面での強度の高さは欧州勢でもトップレベルだ。
中盤でうまく起点ができると、右サイドのスペシャリストであるデンゼル・ダンフリースも積極的に攻撃参加してくる。左のイタリア代表DFフェデリコ・ディマルコはよりバランサーとして稼働するが、キックの質が高く、遠目からでも前線に正確なクロスを入れてくる。
浦和としては、結局はアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスとフランス代表FWマルクス・テュラムの“ダブルエース”に、いかに良い形でラストパスを出させないかが大事になるが、インテルを相手に、90分を通してそうしたチャンスを与えないのは極めて難しい。
そこはディフェンスリーダーのマリウス・ホイブラーテンと1対1に強いダニーロ・ボザのコンビが粘り強く対応し、危険なシュートをGK西川周作が止め切れるかどうかにもかかってくる。
文●河治良幸
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中盤でうまく起点ができると、右サイドのスペシャリストであるデンゼル・ダンフリースも積極的に攻撃参加してくる。左のイタリア代表DFフェデリコ・ディマルコはよりバランサーとして稼働するが、キックの質が高く、遠目からでも前線に正確なクロスを入れてくる。
浦和としては、結局はアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスとフランス代表FWマルクス・テュラムの“ダブルエース”に、いかに良い形でラストパスを出させないかが大事になるが、インテルを相手に、90分を通してそうしたチャンスを与えないのは極めて難しい。
そこはディフェンスリーダーのマリウス・ホイブラーテンと1対1に強いダニーロ・ボザのコンビが粘り強く対応し、危険なシュートをGK西川周作が止め切れるかどうかにもかかってくる。
文●河治良幸
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