2025年６月10日、日本代表が北中米ワールドカップのアジア最終予選でインドネシアと対戦。インドネシア応援団の大声援がスタジアム内に響く中、もはやお馴染みの３−４−２−１システムで臨んだ森保ジャパンは、５−４−１システムを採用したインドネシアに対して立ち上がりからボールを支配した。

　両シャドーの久保建英、鎌田大地を軸に攻め込むと、15分、左ウイングバックの三戸舜介からのクロスを鎌田がヘッドで押し込んだゴールで先制。その４分後には鎌田との巧みな連係から久保の右足ショットで追加点を決めた。

　19分までに２点リードと理想的な展開に持ち込めた一因はおそらくハイプレスにあるだろう。CFの町野修斗、２シャドーの久保と鎌田、両ウイングバックの森下龍矢と三戸らが“縦パスを入れさせないポジショニング”でパスコースを限定し、インドネシアからリズムを奪ったのは大きかった。

　インドネシアにペースを握らせないまま、鎌田のゴールもあって前半のうちに３−０とした日本は、後半も森下、町野らのゴールで点差を広げた。後半のインドネシアは前半ほどの気迫がなく、その点で言えば、チームの３点目が決定打となった。
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　エリア内で相手２人をかわして、シュートコースを消しにきたDFとGKを嘲笑うかのような鎌田のループシュート。あれでインドネシアの心は完全に折れた。

　もやもやしたオーストラリア戦の黒星を完全払拭というのは大袈裟さだが、ワンサイドゲームで６−０というスコアは評価に値した。

文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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