「でも、メニューじゃないんだよね」
1人だけグラウンドに残っている。横浜FCの中村俊輔コーチだ。
トレーニングが始まる前に、スタッフたちがその日の内容に応じてゴールなどを設置しておく。それが終わると、いったん引き上げるが、俊輔コーチはしばらくその場にいる。ベンチに座り、ホワイトボードとにらめっこ。マグネットをちょっと動かしたりする。
準備に余念がない。少し前には他のスタッフを交えて、あるメニューの“予行練習”。パスを出して、ここに走ってからクロス。自らボールを蹴って、やってみる。こんな感じで、と綿密に確認作業をしていた。
その日はオフ明けのトレーニングだった。いくつかのメニューを消化したあと、俊輔コーチがボードを用いて選手たちに説明する。ボールを使いながらフィジカルにフォーカスしたパターン練習だ。
「週明けだから、頭も身体も起こしましょうっていうような、刺激を入れる感じだね」。ふわっとした雰囲気にならないように「ゴールを決め切る! クロスを上げ切る!」と俊輔コーチも大きな声で指示を出す。
2対1などシンプルな構成を複数組み合わせたものだ。実際のプレーをミックスさせてフィジカルを上げていく。「でも、メニューじゃないんだよね」と俊輔コーチは言う。
選手たちの一挙手一投足をつぶさに観察する。定められたルールを守るのは当然として、それ以外のプラスアルファがあってもいいという考えもある。
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トレーニングが始まる前に、スタッフたちがその日の内容に応じてゴールなどを設置しておく。それが終わると、いったん引き上げるが、俊輔コーチはしばらくその場にいる。ベンチに座り、ホワイトボードとにらめっこ。マグネットをちょっと動かしたりする。
準備に余念がない。少し前には他のスタッフを交えて、あるメニューの“予行練習”。パスを出して、ここに走ってからクロス。自らボールを蹴って、やってみる。こんな感じで、と綿密に確認作業をしていた。
その日はオフ明けのトレーニングだった。いくつかのメニューを消化したあと、俊輔コーチがボードを用いて選手たちに説明する。ボールを使いながらフィジカルにフォーカスしたパターン練習だ。
「週明けだから、頭も身体も起こしましょうっていうような、刺激を入れる感じだね」。ふわっとした雰囲気にならないように「ゴールを決め切る! クロスを上げ切る!」と俊輔コーチも大きな声で指示を出す。
2対1などシンプルな構成を複数組み合わせたものだ。実際のプレーをミックスさせてフィジカルを上げていく。「でも、メニューじゃないんだよね」と俊輔コーチは言う。
選手たちの一挙手一投足をつぶさに観察する。定められたルールを守るのは当然として、それ以外のプラスアルファがあってもいいという考えもある。
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自身の現役時代の経験から、そう思うのかもしれない。たとえばオシムジャパンの時代は、「練習は何をやるか分からない」から緊張感があった。それを俊輔コーチはポジティブに受け止めていた。「そもそもサッカーだって何があるか分からないし」とすぐに頭を切り替え、「わざといろんなことをやっていた」という。
自分のスタンスを押しつけるつもりはまったくないが、積極的なトライはむしろ歓迎する。「与えられたことに対して、どれだけアクションを起こして、アピールするか」。指導者として、そこは絶対に見逃さないようにしている。「リアリティだよね。試合中ならこうだから、こうしてみようとか。そういうのは本人のためになる」。自分の頭で考えて、実践してくれれば、エラーがあってもOKだ。
選手に求めるだけでなく、自分の仕事ぶりも入念にフィードバック。「もっとできることがあったはず」と厳しい目でチェックする。
「選手が何を獲得できて、できなかったのか。強度はあれで良かったのか、今のチームに落とし込むべきことだったのか、選手にとってベストだったのか。いつも考えているし、それを踏まえて、またメニューを作っていくつもり」
俊輔コーチもまた、トライ&エラーを繰り返している。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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選手に求めるだけでなく、自分の仕事ぶりも入念にフィードバック。「もっとできることがあったはず」と厳しい目でチェックする。
「選手が何を獲得できて、できなかったのか。強度はあれで良かったのか、今のチームに落とし込むべきことだったのか、選手にとってベストだったのか。いつも考えているし、それを踏まえて、またメニューを作っていくつもり」
俊輔コーチもまた、トライ&エラーを繰り返している。
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