• トップ
  • ニュース一覧
  • 「大きな進歩」と言えるアウェー群馬戦のドロー。秋田豊監督が率いるJ3初参戦・高知ユナイテッドSCの現在地

「大きな進歩」と言えるアウェー群馬戦のドロー。秋田豊監督が率いるJ3初参戦・高知ユナイテッドSCの現在地

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2025年05月18日

終盤の81分に途中出場の杉山怜央が起死回生の同点弾

今季から高知で指揮を執る秋田監督。若手を育てながら、しぶとく勝ち切るスタイルを志向する。写真:元川悦子

画像を見る

 今季にJ3初参戦の栃木シティが開幕から快進撃を見せ、5月17日時点で暫定首位に立っている。もう1つの初参入クラブである高知ユナイテッドSCも同9位と大健闘。その新顔チームを率いるのが、元日本代表DFの秋田豊監督だ。

 秋田監督はご存じの通り、鹿島アントラーズで第一次黄金期を築き、1998年フランス大会、2002年の日韓大会と、二度のワールドカップに出場したレジェンド。2007年の引退後は京都サンガF.C.、FC町田ゼルビア、いわてグルージャ盛岡で指揮を執った。

 いわて時代の2021年にはJ3で2位に導いてJ2昇格を果たし、直後に同クラブの社長に就任。23~24年にかけては現場から離れ、経営に専念していた。

 その秋田監督が再び現場復帰し、四国の地に赴いたということで、チーム作りの行方が注目されていたが、17日に行なわれたアウェーのザスパ群馬戦ではその一端が見て取れた。

 この日の高知は開幕時から採用している3-1-4-2でスタート。開始早々の2分に相手GKのミスから左ウイングバックの水野颯太が先制点を挙げ、好発進を見せる。しかし、19分に群馬の左CKの流れから加賀美登生に同点弾を叩き込まれてしまった。

 この加賀美は秋田監督がいわて時代に指導していた教え子。「前節も点を取っているし、自信を持っていることがスカウティングでも分かっていたので、何とか防ぎたかった」と指揮官は悔しがっていた。
 
 1-1で後半に突入すると、49分にカウンターから群馬に逆転を許した。内容的にも押し込まれ、耐え忍ぶ展開を強いられたが、高知は守備のハードワークと驚異の粘りを発揮。終盤の81分に途中出場の杉山怜央が起死回生の同点ゴールを決め、2-2に持ち込むことに成功したのだ。

「一番嬉しかったのは、失点を終了間際にしなかったこと。それは大きな進歩。負けているところで1点を返したことも自信につながる。団子状態での1ポイントは非常に大きい」と秋田監督も力を込めたが、劣勢を耐え抜いた選手たちのタフさは大いに目を引いた。

 今季の高知はプロ契約がわずかに5人。その1人が現時点で10ゴールをマークし、J3得点ランキングでトップに立っている小林心。その彼もレンタカーショップで働きながらプレーしているというのだ。

「JFL時代は週3回だったのが、今季から週2回・4時間勤務になりました。練習が午前中にあって、今年から強度も上がったので、メチャクチャきついですけど、トレーナーさんにうまくケアをしてもらいながら、何とかやっています。

 正直、序盤で二桁得点というのはまったく想像していなかったですけど、厳しい環境のなかでも自分が点を取ることで、JFLでやっているフォワードの希望になれると思う。大学卒業してプロの道に行けなかったとしても、2~3年でJの舞台で活躍できる可能性があることの証明にもなるのかなと。最後まで諦めずにやり続けることが大事だと思います」と、流通経済大学出身で、下から這い上がってきた24歳の点取り屋はギラギラ感を押し出した。

【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開!
【関連記事】
【画像】美女がずらり!! 真野恵里菜、平愛梨、高梨臨…新旧日本代表を支える”タレント&モデルの妻たち”
【画像】絶世の美女がずらり! C・ロナウドの“元恋人&パートナー”たちを年代順に一挙公開!
「喜びが奪われた」中田英寿が語る電撃引退の理由。現在の森保ジャパンをどう見ている?「今の日本代表は強力。次のW杯で…」
「悔しさは今でも消えない」カズが衝撃の98年W杯メンバー落ちに本音。岡田監督から告げられた“驚きの一言”にスタジオ騒然「本心かどうかはわからないけど…」
「大谷翔平って何であんなに凄いの?」中村俊輔の素朴な疑問。指導者としてスーパースター育成にも思考を巡らせる

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年6月号
    5月10日発売
    KASHIWA REYSOL
    柏レイソル大解剖
    魅惑的な「リカルド戦術」の正体
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年6月5日号
    5月15日発売
    識者を唸らせたのは誰だ!?
    ②024-2025シーズンの
    BEST PLAYER
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ