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【リオ五輪代表】喜びよりも、使命感――手倉森ジャパンの堅守を支える櫛引と植田の並々ならぬ決意

カテゴリ:日本代表

内田知宏

2016年07月03日

鹿島というクラブで実感した成長を五輪の舞台で発揮。

第1ステージ覇者の鹿島からは、CB植田(23番)とGK櫛引(1番)が選出。上位進出はもちろん、目標とするメダルを獲得するためには、守備のキーパーソンである彼らの奮闘が不可欠だ。

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 7月1日、リオデジャネイロ五輪に出場するメンバーが発表され、第1ステージ優勝を果たした鹿島からは、GK櫛引政敏とDF植田直通が選出された。
 
 手倉森誠監督の口から名前が呼び上げられた後、ふたりはカシマスタジアムで会見に臨んだ。ともに予選から主力を務めてきただけに、選出の喜びよりも、使命感を口にした。
 
「選ばれなかったメンバーの分まで頑張りたいという気持ちがある。選ばれたからにはしっかりと結果を残したい。今までやってきたことを出せればいい。大会を通じて、代表として、日本に勇気とか何らかの良い影響を与えられればいいなと思います」(櫛引)
 
「一緒に戦ってきた選手の中で来られない選手もいる。その選手のためにもしっかりと戦いたい。今の自分が世界でどこまでできるのか。対等にやれるのか。戦ってどれだけの課題ができるのか。楽しみです」(植田)
 
 櫛引は今季、清水から鹿島に期限付き移籍で加入した。リーグ戦の出場はここまでないが、これは覚悟の上だった。
 
 長い目で見れば、練習の雰囲気が最も厳しいと言われる鹿島に身を置くことで、レベルアップにつながると考えたからだ。曽ケ端準の背中から学ぶことも多い。移籍してから、まだ半年と期間は短いものの、清水にいる時よりも緊張感を覚えながら日々を過ごしてきた。リオで輝くために、やるべきことはやった。
 
「大会に出るからには、メダルは絶対に取りたい。一人ひとり、立場、役割があるなかで、全員が同じ方向に進んでいって、良い結果を残したい。鹿島を代表していく訳ですから、頑張ってきたいなと思います」
 
 植田も確かな自信を付けて、リオに向かう。昨季はクラブで出場機会を減らしたが、五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権で優勝を遂げたことをきっかけに、大きく成長。鹿島に戻ると、レギュラーCBとして第1ステージでのリーグ最少失点(10失点)を支え、ステージ制覇に貢献した。
 
 シーズン前には、鳥栖から獲得オファーを受けたが、鹿島残留を選択した。櫛引と同じく、試合に出られる可能性よりも、成長につながる場として鹿島でプレーすることを選んだのだった。
 
 本大会での目標を聞かれると、「金メダル」と即答した後、震災からの復興を目指す地元・熊本への想いを口にした。
 
「アントラーズの試合、代表の試合もたくさん熊本で見てくれる人がいる。試合の結果、戦っている姿で、力が出ると言ってもらったことがある。サッカーで元気づけられると実感できた。五輪でも熊本に良い結果を届けたい。戦っている姿を熊本に届けたい」
 
 南アフリカ・ワールドカップ(ベスト16)やロンドン五輪(4位)など、日本が世界大会で好成績を残した背景には、高い守備力があった。リオ五輪のグループリーグでは、ナイジェリア、スウェーデン、コロンビアと強豪が揃う。日本が上位進出を目指すうえで、守備のキーパーソンである櫛引と植田の活躍は欠かせない。
 
取材・文:内田知宏
 
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