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J1で大躍進のアビスパ、開幕3連敗からV字回復で首位に立った最大の理由は? 思い出される“史上最強の3位”時代

カテゴリ:Jリーグ

中倉一志

2025年04月18日

「一つ勝てば変わるとみんな信じてやっていた」

10節を終えて堂々首位の福岡。次節は20日に清水のホームに乗り込む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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「負けたから何かを抜本的に変えるとか、勝っているからこのまま何も変化させず、ずっと続けるというのは自分の中にはない。必要なのは常に進化すること。自分自身も、組織としても現状維持は好んでいない。ゲームの中での気づき、選手の特長を活かしながら、常にフレキシブルにいろんなものを取り入れながら進化していけたらいい」(金明輝監督)

 クラブ創設30周年を迎える今季、福岡を次のステージに導くことを求められて就任した金監督の言葉は、当然のことながら今季のチームのベースとなる考え方。新しいシーズンに向けて準備を重ねたプレシーズンも、開幕3連敗と苦しんだ時も、そしてリーグ戦7戦負けなしと着々と勝点を積み上げている今も、その姿勢に少しのブレもない。その姿勢こそが3連敗からV字回復を果たして首位に立った最大の理由だ。

 昨シーズンまでに築いた堅守をベースに、攻撃力アップを図って安定的にJ1上位のチームとしてリーグ戦を戦えるようになることが今季の目標。ボールを奪う位置をより高くし、相手陣内でのプレー時間を増やし、奪ったボールは状況に応じた適度な距離のパスをつないで前進を試みる。

 いたずらにボールを持つことを良しとせず、素早く人数をかけてゴールに迫る。「自分たちは変化している」。宮崎キャンプでは誰もが手応えを感じていた。

 ただ開幕後は3連敗とつまずいた。明らかにプレースタイルには変化が見られ、キャンプで取り組んでいたことも垣間見られるシーンもあったが、突如としてエアポケットに落ち込んだように守備が乱れ『安い失点』を繰り返した。
 
 当然のようにチームには危機感があふれ、金監督も「まだ最適解を見つけられていない」と口にした。だが誰も下を向いてはいなかった。

「個人の判断とチームとしての連係という部分が、開幕から3節を過ごしていくなかで少しずつ積み上がっているものもある。こういう失敗を重ねて、次にはないようにという意識は、毎試合、毎試合上がっているものもあるし、それが得点シーンや失点シーンに表われないところですごく出てきている」と語っていたのは田代雅也。

 紺野和也も「やはり監督が代わった最初の数試合は難しいところがあると思う。最初の3試合は負けていましたけど、やっている内容は開幕戦からどんどんどんどん良くなってはいたので、一つ勝てば変わるというふうにはみんな信じてやっていた」と振り返る。

 まるで試合さながらに激しくぶつかり合うのは始動日から続く姿勢。全体練習が終わり、クールダウンをする選手たちが、ジョグをしながら、あるいは車座になって話し込むのもいつもの光景。

 そして宮崎キャンプの時からの課題であった1トップの攻守にわたる役割を整理して徹底させた。それはチームが掲げる「ゲームの中での気づき、選手の特長を活かしながら、常にフレキシブルにいろんなものを取り入れながら進化する」ためのものだった。

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