「誰も想像していなかった」マドリーで突如レギュラーに定着! 下部組織が輩出した22歳の知られざる“過去”を関係者が証言「能力的に上回るCBは他にいたが…」【現地発コラム】
カテゴリ:連載・コラム
2025年04月15日
アンチェロッティ監督が指摘した課題
ナチョ・フェルナンデス(現アル・カーディシーヤ)は、レンタルまたは完全移籍を経験することなく、トップチームで長いキャリアを築いた最後のレアル・マドリーのカンテラーノだ。
移籍情報サイト「Transfermarkt」によると、ナチョが頭角を現し始めた2011年以来、リザーブチームのカスティージャを経由した選手の売却で、マドリーが得た移籍金総額は約3億8500万ユーロに達する。しかし現時点で、この有益な経営モデルから免れている選手がいる。ラウール・アセンシオだ。
現在22歳のアセンシオは常にカスティージャの指揮官、ラウール・ゴンサレスのお気に入りの選手だった。その評価の高さを巡ってはカルロ・アンチェロッティ監督やコーチングスタッフとの会話にも頻繁に出ていた。ただ想定外の事態が重なったとはいえ、アセンシオが今置かれている場所にたどり着くと想像した者は誰もいなかった。
「カンテラではいつも同じプレーを見せていた。今よりも集中力に欠け、少し自信過剰気味だったかもしれないが、ひとつレベルが上の選手であることを示していた。こうしてトップチームでプレーする選手になるとまでは予想できなかったけどね。優秀な選手ではあるが、能力的に上回っているCBは他にいた。人生はチャンスということだ」という、若手発掘を担当する大手代理人事務所に所属するアナリストの言葉もそれを裏付ける。
移籍情報サイト「Transfermarkt」によると、ナチョが頭角を現し始めた2011年以来、リザーブチームのカスティージャを経由した選手の売却で、マドリーが得た移籍金総額は約3億8500万ユーロに達する。しかし現時点で、この有益な経営モデルから免れている選手がいる。ラウール・アセンシオだ。
現在22歳のアセンシオは常にカスティージャの指揮官、ラウール・ゴンサレスのお気に入りの選手だった。その評価の高さを巡ってはカルロ・アンチェロッティ監督やコーチングスタッフとの会話にも頻繁に出ていた。ただ想定外の事態が重なったとはいえ、アセンシオが今置かれている場所にたどり着くと想像した者は誰もいなかった。
「カンテラではいつも同じプレーを見せていた。今よりも集中力に欠け、少し自信過剰気味だったかもしれないが、ひとつレベルが上の選手であることを示していた。こうしてトップチームでプレーする選手になるとまでは予想できなかったけどね。優秀な選手ではあるが、能力的に上回っているCBは他にいた。人生はチャンスということだ」という、若手発掘を担当する大手代理人事務所に所属するアナリストの言葉もそれを裏付ける。
アンチェロッティ監督にとってもアセンシオの台頭はサプライズだった。チャンピオンズリーグ(CL)の決勝トーナメントプレーオフでマンチェスター・シティと対戦するまでは、ファンの間で待望論が出ていた中でも、オプションの1つとしてしか考えていなかった。
しかし怪我人続出という緊急事態を受けて、第1レグと第2レグで先発に抜擢されると、アーリング・ハーランドを向こうに回すという超難関試験に合格。以降も怪我から復帰したダビド・アラバを差し置いてスタメンで出場し続けている。
現在、アンチェロッティ監督から課題として突きつけられているのがカッとなってプレーが雑になる癖だ。長所と短所は紙一重と言われるが、アセンシオのケースもそうだ。コパ・デル・レイ・ラウンド16のセルタ戦(延長戦の末に5-2で勝利)のPK献上はその一例だった、「衝動的になるところがあり、ペナルティエリア内でアグレッシブさを履き違えると、PKに繋がる危険性がある」と、指揮官は指摘する。
しかし怪我人続出という緊急事態を受けて、第1レグと第2レグで先発に抜擢されると、アーリング・ハーランドを向こうに回すという超難関試験に合格。以降も怪我から復帰したダビド・アラバを差し置いてスタメンで出場し続けている。
現在、アンチェロッティ監督から課題として突きつけられているのがカッとなってプレーが雑になる癖だ。長所と短所は紙一重と言われるが、アセンシオのケースもそうだ。コパ・デル・レイ・ラウンド16のセルタ戦(延長戦の末に5-2で勝利)のPK献上はその一例だった、「衝動的になるところがあり、ペナルティエリア内でアグレッシブさを履き違えると、PKに繋がる危険性がある」と、指揮官は指摘する。